NHKニュース おはよう日本 (リポート)
レースゲームの達人の才能に注目し、本物のカーレーサーを育てようというプロジェクトが始まった。選抜テストではゲームに加え様々な観点からレーサーとしての 素質を見極められ、20人の参加者から6人が選ばれる。体力テストや実車走行テスト、人間性・熱意を図る面接テストなどがある。今回のプロジェクトを手がける日産自動車によると、プロのレーサーが練習で身に付ける能力はゲームによって磨かれる能力と共通する部分があるという。
海外では既にゲームの愛好者からレーサーになった人が10人以上いる。その一人のスペイン人のオルドネス選手は大学時代に選抜テストを勝ち抜きプロデビューし、今は世界各地のレースで活躍している。今回の選抜テストに臨む高橋さんは面接でレーサーへの熱い思いを語った。自宅には手作りの操縦席があり、ここで練習を重ねゲームの大会では常に上位に入っている。小さい頃からレーサーに憧れていたが体力に自身がなく諦めていたという。大学3年の今年が最初で最後のチャンスと考え選抜テストに挑んだ。実車走行には落ち着いて臨むが、苦手な体力テストでは他の参加者に大きく差を付けられてしまった。ゲームテストでは体力テストの遅れを挽回すべく攻めの走りで勝負に出て、好タイムでテストを終えた。結果、選抜の6人に入ることが出来た。今回のテストで発掘されたレーサーになる資質がある原石の中で、生き残った数名だけが本当のレーサーになれると日産自動車の田中さんは語った。選ばれた6人は8月にイギリスで行われる選抜テストに参加し、狭き門に挑む。高橋さんは現在体力不足を補うトレーニングに励んでいるということ。