- 出演者
- 森田洋平 ジェフ・バーグランド
オープニング映像。
今回のテーマは「水が支える 京都の暮らし」。本日のゲストは京都外国語大学教授のジェフ・バーグランドさん。ひもときポイントは地下に水をたたえた都・水が育んだ古都の文化・水への畏れと祈り。
京都の街中に残る古い井戸は名水として知られ、1年を健康に過ごせるとされた。京都市には2800以上の井戸が登録され大半が現役。はるか昔、湖だった京都は豊富な地下水を蓄えている。井戸は工場などでは現在も高い需要がある。井戸掘りで最も重要なのはどの深さの地層で水を汲み上げるか。井戸を掘る匠の技は受け継がれている。
京都市内の井戸についてトーク。京都産業大学教授の鈴木康久さんによると京都には2800の井戸があり、うち名水とされているのは400以上あるという。「左女牛井跡」は名だたる茶人が使ってきた非常に重要な水。一番有名な井戸は梨木神社「染井」。町家では用途によって井戸を使い分けていたという。
京都に平安京がおかれた当時に整えられた河川は下水道のような役割を担っていた。当時の名水を比較した資料では広沢池が大関に位置している。資料からは全ての都にある水を楽しんでいたことが読み取れる。
上賀茂地区は古くから野菜の産地として知られる。100年続く農家の三代目・森田さんはこの地に伝わる京野菜を育ててきた。特産の賀茂なすは栽培が難しく良質の水が大量に必要になる。京都は鴨川を起点に北東から南西に向かって地下水脈が流れると言われる。滋野井の水脈の恵みを受けている生麩の老舗では滋野井と同じ水脈にある井戸水を使用している。七代目の小堀さんは「うちの生麩は京都の地下水の味」と話す。店では生麩の味を守るため良質の地下水を求めて井戸を何度も変えてきた。
堀川はかつて染色に使われ周囲に染物屋が集まっていた。140年続く染物屋は代々黒染専門の染物屋を営んできた。先代から受け継いだ黒染は最高級品として知られる。黒染には敷地内の井戸の水が使われてきた。水に含まれる微量の鉄分が黒染に適しているとされる。
京都・錦市場の江戸時代後期創業の湯葉専門店から中継。材料は豆乳と水だけを使用。大豆は一晩錦の水に浸けている。60年以上前、錦の水が枯れかけた時には市場の人たちは協力して掘り再び水を復活させたという。
水をモチーフにした京都の和菓子を紹介。醒ヶ井の井戸の水の波紋を表現したお菓子や 下鴨神社・御手洗池の水泡をモデルにして作られたみたらし団子などがある。
鴨川は平安時代以降何度も氾濫を繰り返した暴れ川でもある。昭和10年の豪雨による大洪水では甚大な被害がもたらされた。この水害を契機に鴨川は大改修され今に至る。京都の人は水の恩恵に感謝すると同時に畏れも抱いてきた。貴船神社は玉依姫が建てた祠が神社の始まりとされる。雨乞いなどを祈願する場所として信仰を集めてきた。3月の雨乞祭では神社に湧く水を榊の枝で撒く儀式が執り行われる。
エンディング映像。
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