2023年9月16日放送 4:20 - 5:00 NHK総合

国際報道
2023 イランの抗議デモから16日で1年

出演者
栗原望 油井秀樹 酒井美帆 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

ニュースラインナップ

「ロシア 北朝鮮 両首脳の動きは」など、今日の主な放送内容を紹介した。

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ヘジャブ
(ニュース)
ロシア訪問中 キム総書記 ”戦闘機工場”を視察

ロシア国営通信社は、キム総書記の専用列車が日本時間のけさ、極東ハバロフスク地方のコムソモリスク・ナ・アムーレに到着したと伝えた。ロシア政府は公式サイトで、キム総書記が産業貿易相兼務するマントゥロフ副首相とともに、市内にあるロシア空軍戦闘機などの工場を視察したと発表した。キム総書記は、スホイ35戦闘機の飛行も視察し、関係者とともに笑顔で拍手をしていた。この工場は父 キム・ジョンイル氏も2002年に視察している。キム総書記はこのあと、極東の中心都市ウラジオストクに移動し、ロシア海軍の太平洋艦隊を訪れる見通し。地元メディアはショイグ国防相が同行する可能性を伝えている。

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一方、ロシアのプーチン大統領は、日本時間の今日午後、同盟関係にあるベラルーシのルカシェンコ大統領とソチで会談した。ルカシェンコ大統領にキム総書記と の会談の内容を伝えたと見られる。ロシアのプーチン大統領は、キム総書記に、兵士の派遣を要請したかと記者に問われると、「強調していくが完全にナンセンスだ」などと述べ、国連の制裁措置など制約がある中でも北朝鮮との関係を発展させる以降を示した。プーチン政権の外交政策を知るロシア上院のクリモフ国際問題委員会 副委員長は「この会談は我々の隣国である北朝鮮の同僚とここ数年続けてきた仕事の総括をしたものだ 我々はここ数年多くのことを成し遂げ特にこの1年間なh大きな成果をあげた」などと述べた。

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解説 ”北朝鮮と関係強化” プーチン大統領の狙い

石川一洋専門解説委員は、クリモフ氏の評価について、露朝関係を着実に進めるというロシア側の強い意志を感じられるなどと説明。弾薬についてクリモフ氏は「武器弾薬については我々には十分あり、生産能力は数倍に高まっている 逆に欧米のほうが尽きているのではないか」などと述べた。 石川は、むしろロシアで不足しているのは労働力だと指摘していた。今回の会談を受けて、ロシアと北朝鮮、中国の3カ国の連携が進む中、ロシアの軍事演習に北朝鮮が参加することはあるように思うと語った。

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アンドレイ・クリモフ
中国国防相 解任か 習政権内で何が

イギリスの経済紙・フィナンシャル・タイムズ14日、中国の李尚福国防相について、解任され中国当局の調査を受けていると結論づけたと報じた。中国では外相を務めていた秦剛前外相が7月に解任されている。李尚福氏は有人飛行プロジェクト総指揮や兵器調達部門のトップを歴任し、3月に国防相に任命されたばかり。政府や軍高官の解任/交代が相次ぐ習近平指導部。秦剛前外相は1ヶ月にわたり動静が公表されない状態が続いた後、7月25日に解任。中国軍えは核ミサイルを運用するロケット軍のトップの人事が発表させ、2人が同時に交代することに。中国外務省の毛寧報道官は、李氏は調査を受けているのかと聞かれ、状況を承知していないと答えた。神田外語大学の興梠一郎教授は「今回の李尚福氏もそうだが、こういった人たちがあっというまに消えてしまう」「突然失踪して更迭されてしまうと何を基準に仕事をすればいいのかとなる」などと説明した。

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SPOT LIGHT INTERNATIONAL
イラン大規模デモから1年

イランで去年9月に始まった大規模なデモ。きっかけとなったのは1人の女声がヘジャブの被り方が不適切だとして警察に逮捕され、その後急死したことだった。警察への怒りとともに、女性の権利や自由を求める声が各地に拡大。これに危機感を強めた政権側は取締を強化。人権団体はデモの参加者530人以上が治安当局に殺害されたと指摘している。土屋悠志がテヘランから中継。今のところ街の雰囲気は落ち着いていて、1年前のように大勢の人が集まっている様子は見受けられないと現状を伝えた。イランを代表する人気俳優のタラネ・アリドゥスティさんが「女性 命 自由」と書かれた紙を持っている写真がTaraneh Alidoosti via Instagramに11月に投稿されたが、当局に暴動を扇動したとして逮捕された。俳優として国際的に高い評価を受けてきたアリドゥスティさんは、映画「セールスマン」で主演し、アカデミー賞 外国語映画賞を受賞した。この映画が日本で公開された際にNHKのインタビューを受けていたアリドゥ。スティさんは「堅苦しいのは嫌いです 何より自分が好きな服を着ることですね」と話していた。去年デモが始まった際に連帯を示し、逮捕から約2週間後に釈放も家から出ず映画製作に関わらない日々が続いているという。言論や表現の自由が抑圧されることへの不安が広がっている。演劇を学ぶアリレザ・ヤルべさんは、デモに連帯を示すため授業のボイコットや学内の集会などに加わった。アリレザ・ヤルべさんは女性たちを救えずに社会を救えるわけがないのです、などと話していた。去年12月突然大学から出入りを禁じられた。デモをきっかけに広がる映画業界への圧力。こうした状況をイラン映画俳優協会会長のペジュマン・バゼギは不当に罰せられることがないよう政権側に訴えているという。

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イラン大規模デモから1年 イランの現状は

土屋悠志がテヘランから中継。土屋悠志は、イランではこの1年映画界に限らずスポーツ選手などがデモを支持するのかしないのか、影響力のある人の発言に政権側が神経をとがらせてきたといい、イランの議会では今、ヘジャブに関する取締りを強化する法案が審議されているという。こうした法整備の動きについて市民に行くと「法律が施行されれば人々の間に対立が生じると思います」「市民の意見がもっと尊重されるようになってほしいです」などの声があった。

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テヘラン(イラン)
(ニュース)
ミャンマー 通貨下落 市民は?軍は?

ミャンマーでは国内経済が低迷し、現地通貨の下落が止まらない。要因の一つがクーデターによって実権を握った軍の場当たり的な金融政策と考えられている。アジア総局の高橋潤は取材で月1回はヤンゴンを訪れているが、車が赤信号で停まるたびに物乞いをする子どもや高齢者の姿を目にするという。ヤンゴンで長蛇の列の先にあるのは、食用油とコメ。この日軍の指示で格安で売り出された。国内の経済が低迷する中、現地通貨チャットのさらなる下落。ミャンマー中央銀行は個人保有できる外貨の上限を1万ドルとし半年の間にチャットへ両替しないと罰する司令を発表。強制的にチャット買いを促したが、通貨安に歯止めはかからなかった。通貨の下落は深刻な停電を引き起こしている。停電は1日19時間に及ぶこともあった。ラッパーのビュー・ハー氏は「電気さえ供給できないお前らが国を統治できるわけ無いだろ」などとフェイスブックに投稿し政権を批判し、動画を投稿した翌日に逮捕され、扇動の罪で禁錮20年の有罪判決が言い渡された。市民は車を買って資産にしようとしているが、人気の日本の中古車は現在輸入が禁止されているため限られた在庫が高騰している。政策研究大学院大学の工藤年博教授は、今4回目の緊急事態宣言の延長があって民主は勢力と国軍との間での対立が続く、そういう状況の中では経済状況が好転していくのはしばらくは考えにくい、と語っていた。

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高橋潤はヤンゴンから中継。ミャンマー軍は1日から海外で働くミャンマー人に送金を義務化し、収入の25%を指定された銀行を通じて送金をするという。経済の回復が全く見通せない状況がこれからも続きそうだとまとめた。

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WOW!The World
生後2週間のゾウを保護

タイの野生生物保護区で、群からはぐれた子どものぞうが見つかった。ゾウは生後わずか2週間ほどとみられる。

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メキシコ 議会に”宇宙人”のミイラ?

メキシコ議会で開かれたUAPに関する公聴会で、ジャーナリストが提出したのはペルーにあるナスカの地上絵の付近で発見したという2対のミイラ。ただこのジャーナリストは、これまでに何回も宇宙人騒ぎを起こし、その度に嘘が暴かれているという。

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インテリアは等身大のママ

アメリカで寮に入る前に自分の部屋に飾りがほしいとお母さんに頼んだ男子学生は、部屋に入ってお母さんに等身大パネルが置かれていて思わず笑っていた。

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アメリカ
(ニュース)
NATO加盟めぐり揺れるスウェーデン

去年、NATO加盟を申請したスウェーデン。ウクライナ侵攻以降、ロシアへの警戒感が高まったことで世論が変化し、NATOに加盟すべきかのアンケートで「はい」が過半数を占めるようになった。しかし加盟国の1つであるトルコは難色を示し、加盟を認める条件としてスウェーデン国内に滞在しているトルコからの分離独立を掲げるクルド人武装組織の関係者の引き渡しなどを求めた。安全保障か人道かで揺れるスウェーデン社会を取材した。

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アフトンブラーデットレジェップ・タイイップ・エルドアン北大西洋条約機構

NATOへの加盟申請から1年あまりが経った今年6月、スウェーデン国民の間ではNATO加盟をめぐる議論が続いていた。人道大国と言われてきたスウェーデンは、トルコを含む世界各地から難民や移民を積極的に受け入れてきた。今回のトルコからの要求を受けて新たな法律を作り、テロ組織への関与が疑われる人物について在留許可を取り消すことを定めるなど譲歩する動きも見せてきた。こうした状況に不安を感じているのが、スウェーデンに約15万人いるとされるクルド系の住民。一般のクルド人もトルコに引き渡されてしまうのではないかいうと懸念する声も上がっている。7月、トルコはスウェーデンのNATO加盟を議会にはかる方針を表明した。この頃、スウェーデンではロシアへの懸念が高まり世論調査で加盟に賛成する人は65%に増加していた。一方でスウェーデンの人道主義が脅かされるという危機感から加盟に反対の声も高まっている。スウェーデンとトルコの関係について詳しい専門家は、安全保障への危機感が高まる中、スウェーデンは現実的な対応を取らざるを得なかったと指摘する。

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INTERNATIONAL NEWS REPORT
日本 カナダ バッテリー安定供給に向け覚書

世界的にEV(電気自動車)の普及が見込まれる中、日本とカナダの両政府はバッテリーの安定供給に向けて新たに覚書を結び、互いに協力していくことになった。カナダはバッテリーの材料として欠かせない重要鉱物の埋蔵量が豊富。日本がカナダでの重要鉱物の資源探査に資金面・技術面で協力することや、日本企業がカナダにバッテリーの生産工場を建設する際はカナダ政府が補助金で支援することなどが盛り込まれる見通し。

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経済産業省電気自動車
油井’s VIEW:進むサプライチェーンの見直し カナダ閣僚の動き

日本とカナダの間の覚書の背景には、カナダ政府側の働きかけもあった。去年、カナダのシャンパーニュイノベーション・科学・産業相は日本の自動車メーカーや部品メーカーなどを相次いで訪問し、カナダこそEVのバッテリーに使われるコバルト・ニッケルなどの希少金属を安定供給できるとアピールし、カナダへの進出・投資を促した。G7や欧米ではロシアによる軍事侵攻や中国による経済的威圧を受けて、サプライチェーンの見直しが進んでいる。ロシアや中国への依存を減らし、同盟国や友好国の間で重要な資源や物資を調達するフレンドショアリングが進められていて、今回の覚書もその一環。日本としては中国依存を減らすとともに、カナダが重要な自動車市場であるアメリカに近いという地理的な利点も今回の覚書につながったと見られる。

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フランソワ=フィリップ・シャンパーニュ電気自動車
(経済情報)
経済情報
(エンディング)
来週火曜日は…

次回の「国際報道2023」の内容を予告した。

X JAPAN YOSHIKIさん

X JAPANのYOSHIKIさんが、日本人で初めてアメリカ・ロサンゼルスに手形・足形を刻んだ。

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X JAPANYOSHIKIロサンゼルス(アメリカ)

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