- 出演者
- 梅津弥英子 木下康太郎 松山俊行 橋下徹 櫻井よしこ 橋本五郎 稲田朋美
オープニング映像。
安倍元首相が参院選の応援演説中に銃撃されて死亡した事件の発生からきのうで1年となった。橋下は「安倍さんの政治は波を起こす政治、国民を動かす政治、ものすごいエネルギーを噴出していく政治だと思っている」などと話した。
きのう行われた安倍元総理の一周忌法要には岸田首相や閣僚、総理経験者なども参列した。菅義偉前首相は銃撃事件を振り返って「非常に複雑です」と語った。安倍元総理の中でも光ったのが外構での存在感で、その一つが海洋進出を進める中国を念頭にした「自由で開かれたインド太平洋構想」の提唱だ。菅氏は安倍氏が退任してからもできるだけ会う機会を持ったという。
菅義偉前首相と安倍元総理は銃撃事件1週間前にそれぞれ別の候補の応援に向かう途中で名古屋駅で偶然であったとのこと。菅氏は、「時間が合わなくて会えないと言われていたが、突然部屋に来てくれた。選挙について話していて選挙への執念を感じた」などと語った。菅氏は安倍総理を一言で表すと「安心感」などと答えた。
安倍元総理は回顧録の中で習近平国家主席について語っている。習近平は首脳会談を重ねるに連れ本心を隠さないようになっていった、彼は強烈なリアリストだ、一帯一路はいくつか条件をつけて協力することも可能だと判断した、など。橋本五郎は、弱いとなると一気に潰しにかかるのが中国で、それに対し堂々と立ち向かったと話した。櫻井よしこは、条件付きなら首脳会談を受けなくていいと指示し、会うならたくさん話しましょうと安倍さんは中国に位負けしなかったたった一人の総理大臣だったと思うと話した。橋下徹は、保守を代表する政治家だったが保守に悩みをあると感じたと話した。稲田朋美は、官邸では厳しいことを言いながらも党の中でのパイプづくりを後押しする複雑な外交をリアリストとしてやっておられたと話した。
安倍元総理が残した対中国外交は今の岸田政権にどう受け継がれているのか。日本は23日から高性能な半導体製造装置など23品目の輸出管理の強化を開始。中国もこれに対抗措置を発表するということで、対立の出口が見えていない。稲田さんは「中国よりもアメリカを気にしている。その上で今の対中国外交の岸田政権はパイプが細ってしまっていることが非常に問題」とコメント。一方橋本さんは「政治において大切なことは環境づくりをすること。国のために戦ってくれた人に敬意を払ってお参りすることを繰り返しやっていくしかない」と話した。櫻井さんは「もっと日本が日本の立場を強くしなければ主張できない。日本が自分の足元をきちんと築いていかないと色々なことは主張できない」とコメント。
プーチン大統領と安倍元総理が初会談を行ったのは2006年。ベトナム・ハノイで行われたAPEC首脳会議だった。第1次安倍政権から積極的に取り組んだのが北方領土問題。安倍元総理が注目したのは1956年に署名された日ソ共同宣言。そこには平和条約を締結した後に歯舞・色丹を引き渡すことが明記されていた。北方領土問題が大きく動いたのは2018年9月、ロシア・ウラジオストクでの国際会議である。突然プーチン大統領が「年末までに前提条件をつけずに平和条約を結ぼう」と切り出した。プーチン大統領の真意を図りかねた安倍元総理。2ヶ月後の首脳会談では1956年の共同宣言を基礎とすると発表。これは四島一括返還を歯舞・色丹の2島先行引き渡しの容認になると批判も出た。しかし安倍元総理は「一括返還の主張が、何らブレークスルーをもたらさなかったことは歴史が証明している」と話している。2週間後には南米・アルゼンチンで再び首脳会談を開催。実はこのとき翌年大阪で開かれるG20首脳会議での合意を目指す考えで一致していたという。
2006年から始まったトップの会談は27回に及び安倍元総理は1対1の会談にこだわりプーチン大統領に説得を続け、その舞台裏について回顧録で語っていた。回顧録では新たに安倍元総理とプーチン氏は2019年のG20サミットで日ソ共同宣言で基礎とした2島返還を目指すことの合意で一致していた事が判明した。専門家は限りなく事実であるがロシア国内が許さなかったのが背景にあり、プーチンでさえ国内を説得できなかったのではないか等と話した。安倍総理は生前に4島一括返還と言っている限り永遠に戻ってこず、中露双方に向き合わなければならない構図の為自分が積極的に外交を行っている等と話していたという。ロシア外務省は日本はウクライナ侵攻を受けてロシアに対し制裁を行っているため平和条約交渉を継続しないとしている。
自分の国をやはり自分で守るという決意と防衛力の強化を常にしなければいけないということ。それとやはり同盟国との関係を強化していくことが決定的に重要。ドイツやベルギーやオランダ、イタリアも核シェアリングをしている。自国にアメリカの核を置いていて、それを落としに行くのはそれぞれの国が行う。もちろんNPTの日本は加盟国であり非核三原則があるが、この世界はどのように安全が守られているかという現実について、議論していくことをタブー視してはならない。日本の国民の命、国をどうすれば守れるかということについて、様々な選択肢をしっかりと視野に入れながら議論すべきなどと、安倍氏は語った。
ロシアがウクライナ侵攻を始めたその週の出演の時に出た安倍氏の発言。これについて櫻井さんは、核を使う時代に入ったというのが専門家たちの分析だとし、核は使われる危険性があるという前提で考えなければならないときに、みんなが学んで日本にとってなにをすべきなのかを議論するのは大事などとした。稲田さんは、安倍総理が核共有すべきだとは思っていたとは思わないとし、ウクライナの侵略によって核が使われるかもしれないという状況に、核について議論をして、アメリカの核の抑止力が実際にどういった場合にどういう手順で使われるかを知らされていない現状を変えていくのが重要で、そのための発言だったとした。橋本さんは、現実は何で平和が保たれているか、核の意味はどこにあるのかという議論もなしにやっていては、丸裸でやってるみたいになるため、大いに議論すべきなどとした。
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- 安倍晋三第49回先進国首脳会議
橋下さんは、安倍さんを支持していた支持層は100点満点を求める人が多く、安倍さんはそこを悩まれてたとし、北方領土問題や台湾有事、安全保障の集団的自衛権の限定交渉などいろんなことをしていたため、これ以上はできないとした上で、靖国問題について自身で終わらせるのではなく天皇陛下や日本の総理が堂々と行ける環境をつくることに踏み込んでほしかったなどとした。
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