2024年2月25日放送 8:00 - 8:57 NHK総合

日曜討論
ウクライナ侵攻2年 揺らぐ世界 戦争終結は

出演者
曽我英弘 星麻琴 
(日曜討論)
揺らぐ支援 ヨーロッパは/揺らぐ支援 世界の選挙 影響は

EUは今月臨時首脳会議を開き、ウクライナに対し今後4年間で500億ユーロ(8兆円規模)の資金支援を行うことで同意。去年12月の会議では反対したハンガリーも含め、全27加盟国が合意。ただウクライナへの軍事支援に対する支持は国によって温度差がある。EU世論調査では、軍事支援についてロシアと近接するスウェーデンやフィンランドは支持するが9割以上の一方、ブルガリアやキプロスでは31%とロシアとの経済的なつながりが強かった国などでは低い傾向となっている。現状について岩間さんは、今回も最後までハンガリーが抵抗したということで、ハンガリーはEUの中では相対的にロシア寄りとみられていてエネルギー関係なども続いているということで、足並みの乱れはあるがリーダー国がしっかり引っ張っていくことが大事だと思っているという。ハンガリーのオルバン首相も色んなディールの中で自分の立場を考えて切り札として時々拒否権を使うということをやっているという。最後はどこかで折り合うが、時間がかかる問題があるという。ただ、指導層を見る限りこの数ヶ月で危機感が高まってきたと思うという。長い間アメリカに頼り切っていたヨーロッパというのが、自分でやらないといけないかもということにふと気がづいて第2の転換点が来ているかんじなどとした。

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ヴィクトール・オルバン世論調査欧州連合

トランプ氏が大統領になった場合の支援の方向性について、岩間さんは指導層の意思事態は、アメリカが手を引くようなことがあれば自分たちがやらねばならないと、ロシアに近い国は危機感が強いという。プーチン氏がいったいどのロシアを頭の中に描いているかわからないので、ものすごい危機感があるという。ただそれによって税金を上げたり生活が苦しくなることによって市民がついてこれるかはこれからの説得にかかっているなどとした。小泉さんは一昨日までエストニアに行っており、現地の人は「次は我々だ」と共通して言うという。その中で印象的だったのは、ナルヴァの町の人々はまだロシアに行く人はいて、将来の危険と今の生活のジレンマがあるという。バルト防衛大学で講義したときに、アメリカ抜きでロシアを抑止することを真面目にやらないといけないとヨーロッパの国々の中で危機感が高まっていると実感したという。

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ウラジーミル・プーチンタリン(エストニア)ドナルド・ジョン・トランプナルヴァ(エストニア)バルト防衛大学

市原さんは、今年は60以上の選挙が世界で行われるが、選挙がある年に加えポピュリズムと情報戦という3つの要因によって分断を招きやすいイシューというのが非常に取り上げにくい年になってしまうという。海外・国内のアクターが分断につけ込んで様々な偽情報や歪められた情報を出してくるため、分断を助長する危険性があると指摘。岩間さんは欧州議会選挙の結果が与える情勢への影響について、仮に極右が割合をとって多数が形成しにくくなると色んな事が滞って進まなくなる恐れがあり、影響は大きいとした。佐々江さんはアメリカの選挙について、トランプ氏が再選すれば色んなことがありうると思うが、すぐさま政策として実施されるかは周りにどういう人がついてくるかによるが、同行をよく見ていかないといけないし、ディールメークの1つとして強行なことを言う面もあるという。最大の問題は、ウクライナが劣勢の様な時にロシアと大きなディールメークをすることで、主権や土地の問題、安全保障などの問題をトランプ氏が言わないことを希望するなどと述べた。

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ウルズラ・フォン・デア・ライエンドナルド・ジョン・トランプ北大西洋条約機構
和平への道筋は 日本の役割は

ウクライナ侵攻で今後日本が果たすべき役割について議論。角さんは「日本企業がウクライナへ出るに際して、必要な改革をどんどん言っていくべき」などとコメント。軍事支援ができない代わりに医療分野などでの支援を進めていくべきとも話した。またウクライナの文化を日本へ招待するなど、支援の形を提案した。市原さんは「日本はアジアの問題にもしっかりと目を向け引っ張っていくべき」などとコメント。岩間さんは「自分たちの足元を見つめ直し、私たちは戦争のある時代に生きているということをもう一度考え直し、支援ができるものとできないものを考えるべき」などと話した。そして小泉さんは「いまいまのウクライナを支えることが大事」と主張。佐々江さんは「日本自身が力を持てるようにすべき」とコメントした。

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Group of Sevenデニス・シュミハリ

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