2016年、イギリス・タムワースに夫と娘と住むセイディ・ブリットルさんのお腹には新しい命が宿っていた。新しい家族が増える事を一番喜んでいたのは長女のサマーだった。妊娠8ヶ月目、時々お腹が痛くなる事が気になっていたセイディは職場で倒れた。原因は子宮外妊娠だった。妊娠した際、通常受精卵は卵管を通り子宮内膜に着床しそこで成長が始まるが何らかの原因に子宮内膜以外に着床して成長を始める事がある。発症率は1～2％で大体はエコー検査で発見される事がほとんど。最も多いのが卵管への着床でこのまま成長すると耐えられなくなった卵管が破裂し大量出血により母親の命に関わる。セイディも左側の卵管に着床し破裂していた。手術は破裂した卵管を取り除き縫合するものだった。1週間後、退院したセイディはサマーに赤ちゃんが天国へ旅立った事を説明。だが何度説明してもサマーは納得してくれなかった。