NHKニュース おはよう日本 (ニュース)
韓国・慶州で行われた日中首脳会談。就任後初の顔合わせとなったが、両首脳に笑顔はなかった。会談で両首脳は双方が共通の利益を拡大する戦略的互恵関係という言葉を使い、建設的で安定的な関係を構築していく方向性を確認した。会談の中で高市総理は、沖縄県の尖閣諸島を含む東シナ海の情勢やレアアースの輸出管理、中国国内での日本人拘束などへの懸念を伝えた。また、日本産牛肉の輸入停止措置に加え、福島や東京など10都県を対象とする食品の輸入規制などについても前向きな対応を求めたほか、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調した。一方、中国政府は会談について、習主席が戦略的互恵関係の推進を確認すると共に、歴史認識や台湾の問題で日中関係の基盤を損なわないよう要求した。その上で、過去の植民地支配と侵略に通説な反省を表明した1995年の村山談話は、日本の侵略の歴史を深く反省し被害を受けた国に謝罪したもので、その精神は称賛に値すると伝えたとしている。会談後、高市首相は日中様々なレベルでの対話を継続し、課題や懸案の解決を目指すことにしている。
