NHKニュース おはよう日本 (戦没オリンピアン)
”戦没オリンピアン”の足跡を後世に残す活動をしている曾根幹子さん。曾根さん自身も陸上・走り幅跳び代表としてモントリオール五輪に出場した経験がある。曾根さんはこの日、ベルリン五輪にサッカー日本代表として出場した松永行さんについて話を聞くため、静岡・焼津に住む親族のもとを訪ねた。ガダルカナル島で戦死してしまった松永さんは、生前、「戦争に行きたくない。サッカーを続けたい」と話していたという。
戦没オリンピアンの多くが戦場で亡くなったが、中には空襲や原子爆弾で命を落とした人もいる。そのうちの1人が、ベルリン五輪・砲丸投げ代表の高田静雄さん。高田さんは36歳の時に被爆し、その後は原爆症に苦しみながら54歳まで生きたという。そんな高田さんは、大会開催中、敵国・アメリカの選手と肩を組んで写真を撮影していた。国や人種、立場の違いを超えて互いにわかり会えるスポーツの力を伝える目的があったのではないかと考えられる。戦没オリンピアンの想いに触れた曾根さんは、2020年の東京大会に合わせて調査結果をまとめたいとしている。