NHKニュース おはよう日本 特集
ことし発表された曲「はいよろこんで」。SNSの総再生回数は150億回を超える大ヒットに。サビのギリギリダンスも大人気となった。歌うのは、アーティスト・こっちのけんとさん。社会の生きづらさを歌った歌詞が共感を呼んでいる。紅白歌合戦にも出場するこっちのけんとさんに、曲作りに込めた思いを聞く。こっちのけんとさんが曲作りを通じて向き合ってきたのは、自分の嫌いな部分。3人兄弟の次男として生まれたこっちのけんとさん。兄(菅田将暉さん)と弟(菅生新樹さん)は現在、俳優として活躍している。大学卒業後、希望の会社に就職。しかし、仕事への責任を感じ過ぎて精神的に追い込まれ1年で退職。双極性障害と診断された。死にたいとも考える中で始めたのが曲作りだった。その中で、自分の嫌いな部分と向き合い、少しずつ前を向けるようになっていったという。曲作りに打ち込み、おととし発表したのが「死ぬな!」。死にたいという気持ちを踏みとどまらせるために書いた曲が、SNSで話題となった。そして、ことし発表した「はいよろこんで」。自己犠牲をしてきた過去の自分に向けた曲。怒りを抱いても、他人を優先する優しさが勝つ。欠点と思ったことに、希望を見いだしているところに、特に思い入れが強いという。自分に言い聞かせるためのことばは、社会で悩み、生きづらさを感じる人たちの共感を呼んだ。