クマ被害“災害級” 死者最多 秋田の現実 ハンター不足 / 政府の対応 警察・自衛隊は?

2025年11月1日放送 12:30 - 12:39 テレビ朝日
ワイド!スクランブル サタデー (ニュース)

秋田県では、クマの駆除が追いつかない現状にある。背景にあるのが、ハンターの減少。秋田市の猟友会の幹部によると、猟友会の会員は現在35人だが、昔は120人いたという。秋田県知事は「純粋にマンパワーの不足」などと話している。もう一方の課題はクマの増加。秋田県内のクマの捕獲数は、今年度昨日までで1000頭を超えている。秋田県では、ツキノワグマなどの目撃情報を公表する「クマダス」があるが、2023年度の段階では1年間で目撃件数が3660件だったが、今年度は今日午前10時の段階で9326件と上回っている。秋田県でクマが増えているのは、中山間地域の過疎化・高齢化によってどんどん人間のエリアが衰退し、それに対しクマのほうが増えているという。かつてはクマ1頭穫れば100万円くらいの価値があり、山のものを取って生活している人が多かったが、最近はそうではなくハンターも減っているのでクマの数も増えている。だがそれを減らすマンパワーが足りていないという。
一昨日、政府は関係閣僚会議の中で木原官房長官が、緊急銃猟を実施できる人を増やしましょうと指示を出した。具体策は、クマに関する知識を取得し訓練した警察官がライフル銃を使用し駆除を検討。これを受け、警察庁長官も「警察官がライフル銃を使用しクマの駆除について必要な検討・準備等を鋭意進めている」と話した。先月28日には、秋田県が自衛隊の派遣を要請。小泉防衛相も「自衛隊として実施する方向で進めている」と話した。検討されている活動内容は、罠の運搬や設置、駆除した個体の解体処分などで、銃での駆除ではなくあくまで後方支援について限定するという。警察官による駆除について、大西さんは「やっと動いてくれたかというのが正直なところ。猟友会に地域の安全を守るというミッションを与えるのはちょっと違うだろうと。地域の安全を守るのは警察が一番の担当組織」などと述べた。普通の警察官が持つ銃では弱くクマに致命傷に与えるのは難しく、むしろ手負いになって暴れてしまうかも知れないのでライフル銃が必要だという。迅速に動けるよう地域ごとにそういうチームを作ってもらいたいという。自衛隊の後方支援について、助かるところではあるという。岸さんは、「従来の延長でこういう対応をするのは無理がある。それを早く変える必要があるから関係閣僚会議で議論するのは良いことだし自衛隊も同様」などと話した。


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