イット! あすがよくなりますように アスヨク!
白衣姿で配線をつないでいるのは、命を守る衣服を開発中の“スーパー高校生”福岡雙葉高校2年生の岡部真央さん(16歳)。作っていたのは、心拍数や体の動きを記録してパソコンやスマートフォンで確認できる装置で、岡部さんは「倒れているのか、起きているのか、体の傾きや加速度を測るセンサー」「硬いセンサーをテープみたいなペラペラで軽いセンサーにしていきたい」と話し、衣服と一体化させることで装置を取り付ける抵抗感をなくすとともに“洗濯できる健康デバイス”を目指している。学校の授業以外は研究に全てを注いでいるという岡部さんの熱意の裏にあったのは、最愛の父との突然の別れだった。岡部さんは「私が中学2年生の時に父が突然死してしまって、その時に自分が何もできなかったのが本当に悔しくて」と話す。父の義夫さんは持病などもなく、健康面で問題はなかったものの、3年前に突然、会社で倒れ、帰らぬ人となった。岡部さんは「もしリアルタイムで健康状態が分かっていたり、体調の急変が分かっていたら、父の突然死を防げたかもしれないと思って、健康デバイスの開発を始めました」と話す。父の遺骨が入ったペンダントをいつも身につけているという岡部さんは、“多くの人の命を救いたい”と、お父さんと二人三脚で研究を続けている。岡部さんは「このデバイスを完成させて、全ての家族の方々が孤独死・突然死などで悔しい思いをせずに楽しく生きていられるような世界をつくりたいと思っています」と話す。