1億人の大質問!?笑ってコラえて! 研究するにもほどがある理化学研究所の旅
生命科学博士の村山正宜さんを取材。3つの企業との共同開発で作った巨大な顕微鏡を見せてもらった。一般の顕微鏡の視野は0.5mm×0.5mmに対し、これは3.0mm×3.0mmと面積が36倍に広がるという。この顕微鏡を使うことで15脳領域にある1万6000個以上の細胞を同時に見ることが可能になった。脳内には約1000億個のニューロンと呼ばれる神経細胞が複雑なネットワークを作っている。この顕微によって多くの細胞に影響を与える中心的な細胞だと考えられる脳内のハブ細胞を可視化することに成功した。大規模な神経細胞を光で可視化する実験の際に分かった様々な発見は2021年神経科学界の世界的雑誌「Neuron」に掲載された。
理研にはサッカー部があり村山さんは週2回草サッカーに興じる。村山さんは埼玉県立伊奈学園総合高校に体育推薦で入学し本格的にサッカーに取り組んでいた。高校2年の時にプロになる夢は断念したが、すぐに研究者になる夢ができた。卒業後、東京薬科大学生命科学部に入学。4年生の機に研究対象を脳に決めた。その後は大学院5年&スイス留学4年で脳の研究に没頭し2010年に理化学研究所で研究を開始。