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こうした政治的経緯を踏まえ、去年10月、政府は暫定的な措置として年収の壁支援強化パッケージを導入。年収106万円の壁については、新たに発生する社会保険料の負担を和らげるため、1人最大50万円の手当てを支給。130万円の壁については、最大2年間扶養にとどまれることとした。しかしいずれも期間限定で、利用が思うように進んでいないのが現状。今年から支援強化パッケージを導入したスーパー・ライフで、4月から利用を始めたというパートの女性は、以前は1日4時間、週4日の勤務だったが、支援強化パッケージを利用したことで夫の扶養からは外れたが、社会保険料に相当する手当が会社から支給されることになったため、今は壁を気にせず働けるようになった。それでも支援パッケージを利用できるのはライフの場合、1年間。ライフでは、対象となるパート職員約1万人のうち支援パッケージを利用しているのは800人。社会保険料の負担が生じる130万円の壁の議論はこれから。ライフ桜新町店・杉秀彦副店長は「壁を意識しなくていい制度を作ってもらいたい」と語った。