FIle.01前編 八王子スーパー強盗殺人事件

2025年10月4日放送 22:03 - 22:47 NHK総合
未解決事件 (未解決事件)

2010年に時効が撤廃され、八王子警察署では今も10人以上の刑事が八王子スーパー強盗殺人事件の捜査にあたっている。事件が起きた95年7月30日、スーパーナンペイの2階事務所には高校生だった矢吹恵さん、幼馴染の前田寛美さん、パート従業員の稲垣則子さんの姿があった。前田さんはシフト確認のためにやってきたという。事務所の奥には金庫があり、売上金526万円余の現金があった。午後9時15分、何者かが事務所に姿をみせ、3人を銃撃。10時過ぎ、稲垣さんと食事をする約束をしていた友人が現場を訪れ、警察に通報した。今回、1500ページを超える捜査資料を分析すると、現場周辺で不審人物、車両の目撃が相次いでいたことがわかった。ある目撃者は夏場なのに車の窓を閉め切り、電気をつけていないことを不思議に思ったという。
スーパーナンペイの事務所に置かれていた金庫内の売上金は手つかずだった。捜査線上には多数の容疑者が浮上し、様々な憶測が飛び交った。ある男性は15年ほどに渡って捜査対象にされたといい、被害者の稲垣さんと交流があった。加熱した報道で生活にも支障をきたしたという。95年といえば3月に地下鉄サリン事件、警察庁長官の狙撃事件が起きるなど、様々な特別捜査本部が設置された。ナンペイ強盗殺人に十分な人的資源が投入できなかったという見方もあるという。スーパーの防犯カメラには録画機能もなく、捜査員による現場保存にも問題がなかったとはいえないという。警察庁科学警察研究所の内山常雄氏は5発の銃弾を捜査。正規品とは異なり、安価なものだった。フィリピン製の拳銃、スカイヤーズビンガムが使われたとみられ、握りやすいグリップ、サイズが小さいので隠して持ちやすいのが特徴だという。
事件当時、大量の銃器が国内に出回り、暴力団の抗争が激化していた。2009年、ある暴力団員からスカイヤーズビンガムが押収され、銃弾の線状痕が事件のものと似ていた。入手ルートを追及するも、何も答えなかった。スナックを営む高埜美津枝さんは被害者の1人である稲垣さんと親交があり、事件後に友人たちと追悼歌を作っていた。2009年、覚醒剤の密輸に関わる罪で中国にて死刑判決を受けた邦人が「八王子の事件のことを知っている」と証言。中国人とともに日本各地で強盗を重ねていたとみられ、捜査員が中国に派遣された。


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