モーサテ LBS
瀬戸大橋で海を眺め、吉野川上流の景観を楽しむ。JR四国はこうした路線を多く抱えている。しかし本州四国間の1路線以外は全て赤字。JR四国の売上高は新型コロナ禍で鉄道需要が落ち込み激減。その後駅ビルの開業などで回復したが収支は鉄道の赤字を国の支援などで補う構造。そのJRの四国が繰り出した切り札が養殖サーモン。JR四国・四之宮和幸社長は「人流に関わらない事業を新たに展開したい。陸上養殖が今後の四国で展開の可能性がある」とコメント。去年、グループのホテルで料理を試験的に販売したところ好評で販売期間を延長したという。養殖会社HIRAYAMAの陸上養殖場。地下水を掛け流しにすることで水を入れ替える作業がポンプが不要になり、低コストで水質や温度を管理。粉ミルクをエサに配合して育てている。ひらやま・平山正社長は「カルシウムを取ると骨が大きなり、大きく成長する」とコメント。ここで技術指導を受け2年かけて準備した元駅長。今年4月愛媛県西条市で初の自前の養殖場をオープン。来年春の出荷を目指し稚魚を育てている。西日本の最高峰石鎚山の湧き水の使用については地元の西条市が全面協力。他にも養殖の場所を提供したいという自治体。サーモンを扱いたいという飲食・小売りなどの企業からそれぞれ数十件のオファー。これまでコロナ禍でも赤字でも列車を走らせ続けたJR四国の新たな挑戦に地元に路線を持つ地域の応援が広がっている。またJR四国は地元の活性化のため、あえてサーモンにJRの名前は使わず地域のブランド名をつけることにした。全国のスーパーや飲食店などにJR四国自ら売り込み、2030年度1億円の売上を目標としている。満田翔太記者の目「ブランド力を組み合わせ付加価値を高めることが不可欠」。
