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オープニング映像。
落合陽一は自治体が主催する芸術祭から招聘され町おこしの起爆剤となる作品を作る。この地で80年前に途絶えた絹織物「甲斐絹」を撮影した。角度や照明・倍率を変え新たな表情を探す。デジタル技術を用いることで古き伝統に新たな息吹が吹き込まれていく。世の中の課題にデジタル技術との接点を見出し圧倒的なスピードで形にする。「今ないものが必要」などと話す。また、落合は教育者としての顔も持つ。
落合はどれほど多忙でも学生との時間を大切にしている。3か月に1度の学生との合宿ではChatGPTを使った。AIはこれまで荷物運搬や清掃ロボットなどに搭載されてきたが2022年に飛躍的な進化を遂げた。人間のような創造性を持ったAIが次々と登場し、学術や芸術といったクリエイティブな活動すらも可能となった。落合曰くデザインすることが研究のポイントという。また、落合の学生は声が壁に当たって生まれるごくごく微細な振動の波形をプログラムで変換し音声にすることに成功した。
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学生たちの卒業式。落合は毎年すべての卒業生にはなむけの言葉を送るという。
落合は1987年生まれ、父は国際ジャーナリストで作家の落合信彦。家には父の友人がひっきりなしに出入りしていた。ウィンドウズ95の虜になり、マウスで絵を描きキーボードで音楽を作った。年間20本という驚異的なスピードで論文を発表した。27歳の若さで筑波大学に着任した。初めて授かった我が子には障害があり、世界中の論文やデータを集め片っ端から読み込んだという。障害とコンピューターは相性がいいと話す。当事者としての思いをスタートに未知の世界に飛び込みやがて多くの人たちと繋がってきた。
落合が演出を務める音楽会が開かれた。録音マイクを指揮台の前に置くことで指揮者が聞く音を記録。音をもとにAIに映像を作らせる演奏とともに流す。歴史あるオーケストラという芸術をAIによってアップデートさせようという試みという。落合はリアルタイムでの演出にこだわりAIが動画を制作するための素材を事前に集め、ネットを介さずにアクセスできるようにした。集めた画像でテストを行ったが大失敗。すべての修正が終わったのは本番当日、会場の7分前だった。
プロフェッショナルとは、「毎日新しいことをする人」などと話した。
プロフェッショナル 仕事の流儀の次回予告。
NHk+の告知。