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今回は人類最大の敵である「がん」を特集。世界では現在でも6人に1人はがんで命を落としている。
オープニング映像。
昔の「がん」の手術はより広く切ればより治るというものだったという。乳がん手術ではその代償は大きく、外見は大きく損なわれて腕を自由に動かすことも難しくなったという。また局所でも 再発は防げても転移を防ぐことはできなかった。そうした状況の中で、高線量な放射線を放つことでがん細胞を破壊する放射線療法も誕生した。しかし放射線はがん細胞を破壊するが、同時に正常な細胞を傷つけて、新たながんを発症したり、重い障害を負う人も続出した。
第一次世界大戦で使われたマスタードガスの症状を利用したナイトロジェンマスタード療法という方法も誕生し、リンパ腫患者の腫瘍を縮小させることに成功したという。シドニー・ファーバーはそこで結果を出し、ラジオを使ってがん研究の資金集めを行い、小児がんの病棟を作った。そこで色々な薬を試したが、大きな成果を出すことができなった。それでもがん研究の重要性を訴え続けたという。
1950年代以降、アメリカの国立がん研究所はがんに効く物質を探すようになった。1969年に人類が月に到着すると、人々はがん克服を求めるようになり、リチャード・ニクソンによって「国家がん法」が成立し、国を挙げてのがんとの戦争が始まった。しかしがん治療は壁にぶつかり、そこから免疫療法が誕生した。1980年代には免疫の力を活性化してがんへの攻撃力を高める薬も登場した。
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- Progress against Cancerがんがんと丸山ワクチンインターフェロンフォート・デトリック陸軍基地リチャード・ニクソン丸山千里国家がん法国立がん研究所山田明義日本医科大学青木春夫
1953年にDNAの構造が解明された。そこから分子生物学が急速に発展する中で、がん遺伝子が正常な遺伝子に由来することがわかり、そしてがんが自分の細胞の中で起こる異常だということがわかった。1986年にアメリカでがんの死亡率が増えており、15年前に行ったがんとの戦争に負けつつあるということになる。1981年にがんは日本でも死因の日本一になっている。そして1993年にアナウンサーの逸見政孝が記者会見でがんを公表して、社会ががんとの向き合い方を変えるきっかけになった。
がんの正体が判明してから20年。遺伝子異常に着目してがん細胞の増殖を抑える分子標的薬が誕生した。その後は様々な遺伝子変異に合わせた分子標的薬が開発された。1990年以降からアメリカでのがんの死亡率は減少に転じた。
2018年に医学者の本庶佑がノーベル生理学・医学賞を受賞した。免疫ががん細胞への攻撃をやめてしまうメカニズムを発見し、攻撃を再開させる薬を作った。免疫療法は第四の治療方法として確かな地位を得た。さらに近年は手術支援ロボット、医療用AI、放射線療法ではFLASHという新しい方法も出てきている。ただがん細胞は薬の効果から逃れるように変化して、新薬が生まれてもやがて効かなくなるという薬剤耐性が課題になってきている。
番組の次回予告。
