- 出演者
- 温水洋一 橋本マナミ 町田啓太
オープニング映像。
1999年、中国・邢台市に暮らす馮桂雲さんが10分ほど外出している間に生後3カ月だった清師くんが消息を絶った。懸命な捜索が実を結ばないなか、夫の解克鋒氏は評判の画家に似顔絵の作成を依頼。情報提供を呼び掛けるも、「息子の情報を知っている」と名乗る人間にお金を騙し取られたこともあった。2000年、DNA鑑定をして子供探しをするプロジェクトが始動。解氏は血液をデータベースに登録した。また、空前の都市開発ブームに乗り、同氏の事業は右肩上がり。2022年、人身売買をする犯人が警察に捕まり、「邢台でも赤子を誘拐し、邯鄲市の家族に売った」などと供述。解氏は技術進化が著しい顔認証システムに注目し、20代になった清師くんの相貌をアルゴリズムで予測した。さらに邯鄲市に絞ってデータベースを捜索すると、有力候補が浮上。23年11月、李という男性がDNA検査を受けたところ、解氏と馮さんの子供であることが判明。翌月、親子は約25年ぶりの再会を果たした。
清師さんは血の繋がりのない祖父母に育てられ、大学も卒業した。親戚が営む内装工事会社に勤めていた時、警察によって発見された。解氏は「25年ぶりに会ったが、娘と顔が似ていて清師だと確信した」と振り返っている。
顔認証技術は犯罪捜査に一役買っていて、中国ではジャッキー・チュンのライブで5万人の観客にまぎれた逃亡犯が続々と逮捕された。2010年代以降、AIの進化によって、個性が出やすい顔の特徴を数値列に変換して出力できるようになった。事前に登録されていた画像、映像にうつった画像の特徴量を比較することで、本人かどうかを判定する。
顔認証の第一人者、今岡仁氏は顔認証AIの凄さを概説した。変装していても、半世紀前の写真でも、AIは温水洋一だと見抜くことに成功。顔の輪郭は加齢などで変化するが、鼻の形や目の間の比率などの変化は少ないためだという。
2020年1月、デトロイトに暮らすロバート・ウィリアムズ氏は妻子の目の前で、警察に逮捕された。1年3カ月前、ブティックで高級腕時計5本を盗んだのがウィリアムズ氏だといい、逮捕の決め手になったのが顔認証AIだった。だが、捜査が進められ、監視カメラにうつった人物はウィリアムズ氏とは別人と判明。ウィリアムズ氏は釈放され、42歳の誕生日を家族と祝うことができると安堵したが、不安やパニックに苛まれるようになった。医師は誤認逮捕が引き金となり、PTSDを発症していると診断。ウィリアムズ氏はデトロイト市、警察に対して損害賠償、捜査での顔認証の乱用防止を訴えた。警察は杜撰な捜査を認めた。
ウィリアムズ氏を弁護したフィル・メイヤー氏は「人種によって顔認証の制度に差がある」、「コンピューターが自動で行った判断を無条件に信用してしまうバイアス」を指摘。ウィリアムズ氏と警察、デトロイト市は和解に至った。デトロイト氏は賠償金として30万ドルを支払い、警察は顔認証技術の使用に関する方針を改定することに合意。容疑者を逮捕するには顔認証に加え、独立した信頼に足る証拠が必要となった。ウィリアムズ氏は仕事の合間を縫っては全米をまわり、顔認証技術の危険性などを講演で訴えている。
エンディング映像。
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やす子がピアノを弾きながら「ひとり暮らしの学生は受信料免除」について話した。