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今回は日本のみならず海外でも人気の「異世界」作品について特集。異世界ファンである直木賞作家・石田衣良と日本語学者兼芸人のサンキュータツオを交え、様々な企画をお届けする。最初は「異世界」作品の代表作「転生したらスライムだった件」の第1話をお届け。
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- 転生したらスライムだった件
エンディング映像。
「転生したらスライムだった件」を視聴し、石田は「アニメで世界観を広げており、ガッツが見える」とコメントした。一方、別の部屋で話をしていたのが同じく異世界好きのギャル曽根と伊織もえ。2人は異世界に行ったらどんなキャラクターになりたいか話していた。2人は異世界作品の中でも「悪役令嬢モノ」と呼ばれるジャンルのファン。「悪役令嬢モノ」は主人公が前世でプレイしていた乙女ゲームなどの世界に転生/転移してバッドエンドを回避するために奔走するジャンルで、この他にもペットとの生活を描いたジャンルやモノ作りに特化したジャンルなど異世界作品には様々なジャンルがある。
異世界ジャンル拡大のきっかけとなったのが「小説家になろう」。このサイトは無料で自分の小説を投稿できるWEBのプラットフォームで、読者が自由にランキングをつけたり感想を書き込むことができる。サイトには100万以上の小説が投稿されており、異世界ジャンルの月間平均閲覧数は20億以上。サイトの代表者は「異世界転生/転移」の作品が人気を集めたのは2012年連載開始の「無職転生 ~異世界行ったら本気だす~」の影響が大きいと指摘。この作品の人気と共にサイトに異世界転生モノの投稿が増加。また、2011年に「魔法科高校の劣等生」が小説家になろうの作品として初めて出版されたことで話題となり、新たな作者を呼び込んだことも理由の一つ。現在は出版社も新たな作品の発掘を進めており、作品数が多いために毎月新作を出すことなどが可能である点などが大きな魅力だという。こうした異世界作品を支えているのが所謂「オタク」ではない一般の人で、異世界ジャンルの草創期にはリーマンショックや大震災などの不安な情勢を反映した「努力せずに結果を出せる」というような物語を求める傾向が強かったことが異世界ジャンルの作風に大きく影響を与えている。