2023年12月27日放送 22:00 - 22:50 NHK総合

私の故郷 ウクライナ

出演者
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(オープニング)
番組紹介

NHKで働くノヴィツカ・カテリーナディレクターはウクライナ出身で、5年ぶりに帰国することを決断。戦争とは何か、身近な人々の思いを伝えるために。

(私の故郷 ウクライナ)
私の故郷 ウクライナ

戦禍のウクライナでは空路が使えず、移動手段は陸路に限られていた。日本を出発してから65時間、ノヴィツカ・カテリーナさんはキーウで両親と再会した。数日後の夜、空襲警報が発令され、カテリーナさんと母親は自宅の避難場所へ。48分後に解除され、母親曰く、かなり短いという。街のあちこちに軍の広報ポスターが掲示され、聖ミハイル広場には破壊されたロシアの戦車などが展示されていた。丁度、兵士の葬儀が行われ、居合わせた人は膝をつくなどして哀悼の意を表していた。壁にはロシアとの戦闘で命を落とした兵士たちの写真が掲示され、夫と死別したという女性は「戦争は苦痛です。私達全員にとって。今は夢を持とうという気持ちになれません」などと語った。

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カテリーナさんは日本語を学んだ大学を見に行き、学友のオーリャさんと再会した。大学の校舎は攻撃を受け、近くの交差点では死者も出ていた。大学時代にのんびりできたという公園はミサイルが着弾し、オーリャさんは「戦争を思い出す場所に上書きされてしまった」と話す。10月19日、カテリーナさんは誕生日を迎え、家族が祝福してくれた。ウクライナでは11年間、同じクラスで勉強するといい、カテリーナさんには23人のクラスメートがいた。ロシアがクリミアを併合した前年、卒業した。今回の滞在中、クラスメートや恩師と再会する機会があり、出席できなかった2人の男性は母国のために戦っていた。

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カテリーナさんらは卒業した年に夢を書いたタイムカプセルを残していた。「ママになりたい」と記していたオリガさんは一児の母で、戦争のない未来にいる自分を想像したいという。戦場にいるクラスメートの1人、アンドリーさんとカテリーナさんは仲良しで、よく楽器を演奏していた。アンドリーさんがリモートで取材に応じ、分隊長として兵士たちのメンタルに気を配っていた。実は爆風で吹き飛ばされ、中度の脳震盪を発症し、リハビリの真っ最中だという。アンドリーさんにとって自由とはすべてで、好きな場所に行けること、翼のようなもの。アンドリーさんにはスヴィトラーナさんという妻がいて、カテリーナさんが自宅を訪問。心の支えはアンドリーさんから贈られたクマのぬいぐるみだという。

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取材を終えた夜、クラスメートの1人で、兵士として戦場にいたヤロスラヴさんが亡くなったという連絡が舞い込んだ。3日後に葬儀が行われ、カテリーナさんはヤロスラヴさんの母親にインタビュー。息子は何も言わずに軍に志願したといい、誕生日の翌日に電話でやり取りしていた。それから間もなく、命を落とした。カテリーナさんは「幸せでいられる場所がどんどん減っているのが戦争」などと話す。戦争によって楽しい思い出も辛いものに上書きされてしまうという。

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(エンディング)
エンディング

エンディング映像。

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