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今回の旅人・秦瑞穂は、栃木県北部(福島との県境)にある奥那須温泉を訪れた。大丸温泉旅館は創業200年を超える老舗旅館。「白樺の湯(混浴)」は宿の代名詞的存在。湯船のあちこちから自然に湧き出ている源泉をベースに、3本の高温の源泉を混合して適温に調整している。湯船は約60畳の圧巻のスケール。泉質は単純温泉。すごい勢いの打たせ湯もある。白樺の湯の上流に行くと、「あじさいの湯」という別の湯船がある。さらに上流に行くと、「あざみの湯」という湯船もある。まるで棚田のように3つの湯船が並ぶ。あざみの湯は20畳ほどの大きさがある。200年前から湧き続けるお湯が、今も変わらず旅人を癒やしてくれる。宿の部屋数は19室。ゆったりとした造り。宿泊者専用の貸切風呂「奥の湯」もある。泉質は単純硫黄温泉、1km先から引湯している。食事処でいただく夕食は、彩り豊かな会席料理。ほおずきトマト、大丸温泉源泉しゃぶしゃぶなどで構成される。宿内には2023年にオープンしたばかりの「salon.南月」というマッサージ屋さんもある。
大丸温泉旅館には2つの女性専用露天風呂がある。夜、秦瑞穂はそのうちの1つ「石楠花の湯」を堪能した。天然の保湿成分と言われるメタケイ酸が豊富な無色透明の柔らかいお湯。4つの源泉を混ぜ合わせて43℃ほどに調整されている。
秦瑞穂は福島県南会津にある湯野上温泉駅を訪れた。茅葺屋根に集まる虫を煙で追い払うため、待合室の囲炉裏には火が焚かれていた。駅舎の横には親子地蔵の湯(足湯)もあり、湯野上温泉の共同源泉が満たされている。泉質は単純温泉。駅構内では足湯を楽しみながら飲める甘酒も販売されている。駅から歩いて20分ほどの所に「ぬくもりのいろり宿 いなりや」はある。50年ほど前の創業時から建物の横に稲荷鳥居があったことからその名がついた。2つある浴室は宿泊客も立ち寄り入浴客も貸し切りで使用することができる。湯野上温泉は古くは奈良時代に傷ついた猿を癒やしたという言い伝えがある歴史あるお湯で、宿では温泉組合の混合泉を使用している。泉質は単純温泉。目の前にある竹林の緑色も印象的。宿ではご主人が手打ちしている十一そばもいただける。また、屋号に因んだ17cmもある巨大ないなり寿司もある。
「ぬくもりのいろり宿 いなりや」から歩いて15分ほどのところに、1990年に開業した宿「藤龍館」がある。2つある貸切風呂の1つ「繊月」では、龍の湯口から52℃ほどの湯野上温泉の共同源泉が注がれている。広々とした開放感のあるお風呂。泉質は単純温泉。特別室「龍月」は、12畳と10畳の2つの和室を備えている。内湯と露天風呂もついている。藤龍館では創業当初から内湯文化を大切にしていて、源泉かけ流しの内湯は全ての部屋に完備されている。