2023年10月4日放送 15:10 - 15:40 NHK総合

美の壺
「跳ねて幸よぶ うさぎ」

出演者
草刈正雄 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

File577 跳ねて幸よぶ うさぎ
今回のテーマは

今回は人々に親しまれてきたうさぎの世界を紹介する。

キーワード
うさぎ
一、しぐさは語る

広島の大久野島は約400匹のうさぎが住んでいる。飼兎が放たれ次第に増えていったと考えられている。この島に毎月通ううさぎ写真家の中村隆之さんと妻の麿矢さんは厳しくも豊かな自然の中で生きるうさぎの姿を捉えている。島を訪れるごとにうさぎの感情がとても豊かなことに気付いた。以前から記録しているうさぎの親子を見て成長を感じた。

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うさぎ大久野島広島県

京都の大覚寺には普段は非公開のうさぎの日本画がある。障子の腰板に描かれているのは19匹のうさぎたち。円山応挙にも影響を与えた江戸時代の画家・渡辺始興が描いた絵を模写したものだ。41代の門跡猊下・寛深が12歳で入山し、生まれ年の干支のうさぎを部屋に描いて慰めたと言われている。当時の資料にはすでに海外から様々なうさぎがもたらされ、人々が飼っていたことが伺える。渡辺始興は本物のうさぎを観察し描いたと考えられる。

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うさぎ京都府円山応挙大覚寺嵯峨天皇渡辺始興
二、吉祥を運ぶ神の化身

鳥取県の白兎海岸は古事記に書かれた因幡の白兎伝説の舞台だ。けがをしたうさぎを助けたのは国造りの神様・オオクニヌシ。そのオオクニヌシに恩返しするうさぎもまた神様として尊ばれてきた。鳥取にはもう一つの白兎伝説がある。青龍寺に残される記録には大日霊女命が山に降り立った際、白兎が現れ道しるべをしたと記されている。このうさぎは月読尊と書かれていて、この地区の人たちは白兎大明神として祀っている。漁業だけでなく米屋果物作りが盛んなこの地域ではたくさんの子どもを生むうさぎは五穀豊穣の象徴として大切にされてきた。西橋寺には左甚五郎の作と言われる白うさぎが火事避け・魔除けとして今も畏れ敬われている。うさぎの意匠は器にも使われている。

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うさぎ八頭町(鳥取)古事記因幡の白兎大国主天照大神左甚五郎成田山青龍寺月読尊白兎海岸西橋寺赤倉神社

うさぎが運ぶ吉祥を掴み取ろうと、戦国武将は身にまとった。うさぎを象った兜は験を担ぐ武将の間で支持を得た。うさぎは前にしか行かないという観念がある。

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うさぎ上杉謙信渡辺守綱
三、生き生きと跳ねる

鳥獣戯画は京都の高山寺で受け継がれてきた。傑作と言われる甲巻は自然の中で様々な動物が戯れ、中でもうさぎが最も多く描かれている。その生き生きとした描写から漫画の原点とも言われるが、作者や描かれた目的は未だ謎に包まれている。鳥獣戯画には自然や動物を見る日本人の眼差しが映されている。

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うさぎ京都府高山寺鳥獣戯画

鳥獣戯画は現代のアーティストにも多くの刺激を与えている。墨絵アーティストの西元祐貴さんは鳥獣戯画の線一本一本にうそがない、実はこういうものを描きたいんだと思って描いているのかもしれないと言った。西元さんは墨でうさぎを描いた。

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鳥獣戯画
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