2023年10月1日放送 7:00 - 7:40 NHK総合

NHKニュース おはよう日本
十月暮らし・制度は▽広がる利用しやすさ

出演者
南利幸 寺門亜衣子 井上二郎 西阪太志 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像と挨拶。

(ニュース)
政府機関 閉鎖回避に向け 米議会で調整続く

アメリカの連邦議会では10月1日から始まる新たな会計年度の予算案が成立しておらず、当面予算の執行を続けるための「つなぎ予算」の成立を目指し協議が続けられている。予算措置の期限である30日議会下院では多数派の野党・共和党が11月半ばまでの45日分の「つなぎ予算」の案を新たにまとめて採決が行われ、賛成335票、反対91票で可決された。今回の案には民主党が求めていたウクライナ支援の予算が盛り込まれていないが、これまで共和党が主張していた支出の削減が修正され、バイデン政権が要求していたものと同程度の予算額となったことから、民主党の賛成を取り付けたものだとされている。この後、与党・民主党が多数派の議会上院で採決されることとなっている。もし「つなぎ予算」が成立しなければ政府職員の人件費などが手当てできず、日付が変わる1日以降政府機関の一部が閉鎖することとなり、ギリギリまで調整が行われている。

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アメリカ合衆国上院アメリカ合衆国下院アメリカ合衆国議会共和党民主党
インボイス制度 開始 何がどう変わる?

消費税の納税額の正確な把握を目的とした新しい税額控除の方式、インボイス制度が今日始まった。埼玉の飲食店ではインボイス制度開始に向けた準備が進められていた。新しい領収書には、様々な取引で重要となる、国から付与されたTから始まる登録番号を印鑑で押していた。インボイス制度についてレストランのオーナーは、やってみないと分からないが勉強しながら対応したいなどと話した。

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越谷(埼玉)適格請求書等保存方式

新たな制度の導入で何が変わるのか。これまではお客さんに商品を売って、代金と消費税を受け取る一方で、納入業者から商品を仕入れる際代金とともに消費税を支払っている。小売店は国に納税する際、お客さんから受け取った消費税から仕入れにかかった消費税を差し引く仕入れ税額控除を受けて納めている。しかし今日からはこの控除が受けられないケースがでてくる。新たな制度では仕入れ税額控除はインボイスの登録事業者同士の取引でないと認められなくなる。注目したいのは納入業者で、年間の売り上げ1000万円以下の小規模事業者の場合、これまでは国への消費税の納税義務を免除されていた。しかし新たな制度で登録事業者になるには消費税を収める必要がある。納入業者がこれを避けてインボイス登録をしなかった場合、仕入税額控除が認められなくなり、小売店の負担が増えるということになる。納入業者としては制度への登録をどうするのかは小売店の負担ともなるため、難しい判断となる。

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適格請求書等保存方式
インボイス制度 開始“新たな税負担は自社で”

東京・文京区のある出版社では、作家やデザイナーなど取引先の8割がこれまで納税を免除されてきた免税事業者だ。この会社では今年のはじめ、取引先にはインボイス制度が始まっても登録を求めず、取引条件は変更しないと伝えた。社長は、取引先は稼いでる方ばかりではないため、簡単によろしくお願いしますとはとても言えないなどと話した。出版社は作家たちの負担を考慮して対応を決めたが、国に収める消費税の見込みは最初の3年間で年に約400万円増、最終的には約2000万円ほど増えると見込んでいる。

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文京区(東京)適格請求書等保存方式
インボイス制度 開始 何がどう変わる?/“消費者も理解深める必要”

インボイス制度に関して大きな影響が予想されるため国は、小規模事業者、取引先のそれぞれに対し経過措置をとっている。まずインボイスに登録した小規模事業者が消費税を納め始めるケースでは、納付額を3年間軽減する措置を取っている。またインボイス登録していない事業者との取引で控除を受けられず負担が増えるケースでは、計6年間納付額から一定の割合で控除が受けられる。影響は事業者だけにとどまらない。東京都内を走る個人タクシーが加盟する協同組合では今日から、インボイス登録しているタクシーは黄色、インボイス登録していないタクシーは白と行灯の色を分けるよう加盟者に依頼している。タクシーを会社の業務で利用して経費処理をしようという場合に支払った消費税分の控除を受けられるかどうか見分けられるようにするための措置だという。またJR東日本などの鉄道会社では駅の窓口や券売機でインボイス対応の領収書を発行できる端末を導入している。専門家はインボイス制度の導入にともない価格に色々と影響が出ることは明らかで、事業者だけでなく消費者も改めて認識しておく必要があるなどと話した。

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中央大学法科大学院中野区(東京)東日本旅客鉄道適格請求書等保存方式
ビール・第3のビール 税率差 半分ほどに縮小

今日、ビール系飲料の税率が改定される。ビール系飲料は麦芽の比率などによって税率が異なっており、発泡酒や第3のビールの普及に伴って税の公平負担の観点から将来的に税率を一本化しようと2020年から段階的に税率の改定が行われている。今日行われる2回目の改定では350ml換算でビールが63.35円に引き下げられる一方で、第3のビールは46.99円に引き上げられ発泡酒と同じになる。これによりビールと第3のビールの税率差はこれまでのほぼ半分に縮まる。3年後の2026年に予定されている3回目の改定で3種類全て350mlあたり54.25円に一本化される。酒税は工場から出荷された段階から課税されるため、小売価格にどこまで反映されるかは不透明だが、消費者の酒の選び方や企業の販売戦略に影響を及ぼす可能性もある。

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酒税
“ふるさと納税の自治体経費 寄附額の5割以下”厳格化

ふるさと納税の制度では寄せられた寄付の半分以上は自治体が独自の財源として活用できるようにするため、返礼品の調達費用などを寄付を募る経費は寄附額の5割以下に抑えるよう総務省が基準を設けているが、過度な返礼品競争で経費が5割を超える自治体が相次いだため寄付の受領を示す書類の発送費用なども全て経費に計上して5割以下にするように基準を厳格化して今日から運用を始めた。厳格化により各自治体は返礼品の見直しなどの対応に追われ、全国1785の自治体が基準に則った計画を総務省に提出した。総務省は計画を提出した全自治体について引き続き参加を認めたが、計画通り実施されない場合は参加を取り消す可能性もあるとして基準の順守を呼び掛けた。

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ふるさと納税総務省総務省ホームページ鈴木淳司
(気象情報)
全国の気象情報

東京・秋葉原からの中継映像が流れ、全国の気象情報を伝えた。

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秋葉原(東京)
(ニュース)
最低賃金 引き上げ きょうから順次適用

最低賃金が全国平均で時給1004円となり、今日から全国都道府県で順次引き上げられる。最低賃金は厚生労働省や都道府県の審議会を経て毎年引き上げ額が決められており、今年度は全国平均で過去最大の43円引き上げられ、時給1004円となった。この最低賃金は今日から29の都道府県で適用され、順次全国の都道府県で引き上げられる。引き上げ後の時給は、最も高いのが東京都の1113円で次いで神奈川県の1112円などとなっている。最も低いのは岩手県の893円などとなっている。最低賃金について働く人からは「物価上昇が続くなかで引き上げ額が十分ではない」などの声がある一方、企業側は「中小企業の支払い能力では厳しい対応」などの懸念の声が上がっている。厚生労働省は中小企業などへの支援策として、賃上げや設備投資を行う企業への助成金を拡充するなどして新たな最低賃金への対応を求めていくことにしている。

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厚生労働省大阪府岩手県徳島県最低賃金東京都沖縄県神奈川県
(スポーツニュース)
日本代表 アルゼンチン戦へ調整 松田“ベスト8 誓いたい”

サモアとの激戦から2日が立ち練習は疲れを取る為ストレッチ中心のメニューだった。アルゼンチン戦は今月8日で選手たちはリラックスした様子で調整を進めている。松田力也は「絶対勝ってまずベスト8に行くことを誓いたい」などと思いを語っている。

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トゥールーズ(フランス)ラグビーワールドカップ2023松田力也
アルゼンチン チリを圧倒

アルゼンチンは前の試合から先発メンバー11人を入れ替え、前半9分にサンチェスが先制のトライを奪った。23分にはモールで押し込みチーム歴代最多のキャップで38歳のクリーヴィーのトライでリードを取った。アルゼンチンは後半に入ってもチリを圧倒し、4つ目のトライでボーナスポイントと4つのトライを重ねていた。ワールドカップ初勝利を目指すチリに付け入る隙を与えず、アルゼンチンが快勝。選手層の厚さと多彩な攻撃に日本は警戒が必要だという。

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アグスティン・クリーヴィナント(フランス)ニコラス・サンチェスラグビーワールドカップ2023
1次リーグ プールD

イングランドは1次リーグ突破が決まっていて日本とアルゼンチンが勝ち点9で並んでいるが、得視点差で日本が3位となっている。アルゼンチンと決勝トーナメントをかけた試合の1次リーグ最終戦は今月8日だという。

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ラグビーワールドカップ2023
日本 苦しみながらも白星スタート

日本はバレーボールは世界ランキング5位で初戦は28位のフィンランドとの対戦だった。試合は日本のペースで進むが、相手に粘られ競り合いになり最終第5セットまでもつれる。第5セットは日本が勝利まで5点となったが相手の高さに苦しめられ立て続けにブロックを決められ6連続でポイントを失い逆転を許していた。流れを変えたのは22歳の高橋藍で強烈なバックアタックで勢いを取り戻し、一気に逆転。期待な若手が力を発揮した日本は苦しみながらも白星スタートになったという。

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FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023国立代々木競技場第一体育館高橋藍
バレーボール男子 パリ五輪予選

パリ五輪予選は24チームが8チームずつ3つのグループに分かれて対戦。日本の対戦は強豪との連戦が予想される日程となり、オリンピック出場権は各グループの上位2チームに当たるという。

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FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023パリオリンピック
(ニュース)
「ステルスマーケティング」きょうから規制対象に

ステルスマーケティングとは広告である事を隠して宣伝する行為で最近は企業などが依頼したにも関わらずネットで影響力があるインフルエンサーなどが個人の感想を装ってSNSで宣伝するなどの行為が問題になっていた。消費者庁は景品表示法で禁止されている「不当表示」に指定し今日から規制が始まっている。規制対象となるのは広告主の事業者でネットやテレビ、新聞など全ての媒体で広告や宣伝を行う場合は「広告」「宣伝」「PR」などの表示が必要になった。違反が認められた場合は広告の差し止めなどの措置命令が出される。先月開かれた講習会では約10人のインフルエンサーが参加し、情報発信の注意点を学んでいる。SNS広告のコンサルティングを行っている会社には企業からの問い合わせが相次いでいた。具体的には社内のガイドラインをどう改定すればいいかやSNS上のキャンペーンや新商品をプレゼントする企画の運営方法などステマを回避する方法についての内容が多いという。

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インフルエンサーステルスマーケティングラスベガス(アメリカ)消費者庁港区(東京)
障害者も楽しめる 広がるGAMESの可能性

アクセシビリティは障害者や高齢者など、どんな人でも製品やサービスを利用しやすい事だという。例としてはスマートフォンやホームページなどで文字を大きくしたり、文字を音声化したりする取り組みがある。アクセシビリティはゲームの分野でも進んでいて障害がある人もゲームが楽しめるようになっている。今年開かれた世界最大級の格闘ゲームのイベントが行われているという。ゲームの操作をしていたのは視覚に障害があるオランダの選手で、目が見える相手を圧倒しての勝利だった。画面が見えないのに勝てたのは、ゲームソフトから「特別な音」が出る機能によるものだった。視力に障害がある利用者の江頭さんも画面を使わずに「特別な音」がでるサウンドアクセシビリティという機能を使いゲームをしていた。この機能をオンにすると「ピッ、ピッ…」という効果音が追加され、相手に近づくと音の間隔が短くなり高音に、離れると間隔は長くなり低音になる。画面が見えなくても音の変化で相手の位置がわかるように工夫されている。これまでは聴こえる音を頼りに勘でプレイしていたが、この機能で位置が正確にわかるようになり実力を出せるようになった。

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BlindWarriorSvenアクセシビリティラスベガス(アメリカ)

人気格闘ゲームにこの機能が加わったきっかけは、ゲーム会社に届いた視覚に障害のあるイギリス人のメールだった。ゲームを楽しむ人をより広げようとこうした機能を加えることになった。開発には視覚に障害のある人たちも参加し、攻撃が当たった場所や残りの体力などを音で教えてほしいことなどを洗い出してもらった。さらに、障害のある人のゲームへの可能性は広がっており、障害者向けの補助器具などを販売する会社では3年前に、手足など身体に障害がある人もゲームを楽しめるコントローラーを発売した。このコントローラーは障害に合わせて作られた様々なボタンを接続することができ、足や顔で操作することができる。この会社では、身体に障害がある人も操作できるゲーム機器が少ないことから手掛けることになった。

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中央区(大阪)
“誰でもゲームを楽しめる”広がるアクセシビリティ

アクセシビリティの動きは障害のある人以外にも広がっている。最新ゲーム機器のメニューの画面で文字を大きくできるようにしたり、音声を読み上げる機能も加えた。障害のある人だけでなく高齢者も念頭に入れている。さらに、複数のボタンの大きさと配置とスティックの配置を自由に変えることができるコントローラーを開発した。先月、あるゲームのイベントが行われ、障害の有無関係なしに別け隔てなくゲームに関心のある人たちが集まった。会場にはサウンドアクセシビリティでゲームの腕を上げた江頭さんの姿もあり、障害のない人との真剣勝負で臨んで勝利した。

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アクセシビリティ八幡平(岩手)港区(東京)

アクセシビリティをあらゆる人が製品やサービスを利用できるよう求める法律がアメリカやヨーロッパで制定されている。今回のゲームの入り口もも障害のある人の使いやすさだったが、ひいては障害の有無に関係なくみんなにとっても使いやすく広がっていた。寺門さんは「世代を超えてプレイできるゲームは楽しそう」などとコメントし、井上さんは「視覚障害のある人ない人が当たり前に混ざりあう社会」という言葉を思い出したと話した。また、テクノロジーを使って真剣勝負したり、同じ目標に向かっていく経験を積み重ねることで「思い込みの壁」を取り払って混ざり合うんじゃないかというコメントで締めくくった。

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アクセシビリティ

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