古田島心愛さんは千葉県に住む小学4年生。大勢の人の前で読んでいるのは心愛さんが書いた絵本「であってかぞく」。白くまのお父さんとお母さんが結婚し、血のつながっていないパンダと黒くまと出会い、家族になっていくという物語。心愛さん自身の経験をストーリーにした。心愛さんは4人家族。実はお父さんとお母さん、そして妹の真凜さんとは血の繋がりはない。心愛さんも真凜さんも実の親と暮らすことが出来ず特別養子縁組で戸籍上も家族になった。家族が集まるといつも笑い声が響く。9年前、心愛さんの育ての母となったあかねさん。不妊治療もしたが子どもを授かることはできず、養子を迎えると決めて1年後、ようやくやってきたのが福岡で生まれた心愛さんだった。心愛さんを生んだお母さんは事情があって心愛さんを育てることができなかった。そんな産みのお母さんが授けてくれたのは「心愛」という名前。「たくさんの人に愛されますように」という理由でつけられたその名前をあかねさんたち使い続けることにした。生い立ちは状況を見て丁寧に伝える必要があるとされている。心愛さんは後で知ってショックを受けないよう幼い頃から伝えられてきた。ただ、大きくなるにつれて複雑な思いを抱えるようになった。5歳をむかえたころ心愛さんが突然書き上げたのは手書きの絵本だった。この本をもとに作られたのが去年発行された「であってかぞく」だ。絵本の中にはだんだん大きくなる「生んでくれたお母さんに会いたい」気持ちも描かれている。でも今の心愛さんにその手段はない。この日、心愛さんがやってきたのは福岡。子どもブランド服のモデル活動もしている心愛さんは回佐賀でのファッションショーに出演する。生まれた町に近い場所での初めてのステージだ。心愛さんは「(生んでくれたお母さんは)その場にいなくてもいつも心でつながってるって信じてるから心で見てくれてると思う。会えないかもっていう気持ち、会えないのは分かってるから伝わったらいいな。」などと話した。5月、心愛さんと真凜さんがやってきたのはお花屋さん。母の日のプレゼントを買いに来た。真凜さんがカーネーション、心愛さんがケーキを持って帰りあかねさんにプレゼントし、生んでくれたお母さんの分も購入していた。心愛さんには大好きなお母さんが2人いる。本の売り上げは里親家庭の子供向けイベントに全額寄付しているそう。
