チコちゃんが「日本にキャラクターがいっぱいいるのはなぜ?」と聞いてスタジオで答えを予想した。2021年度の調査によると全国地域キャラクターの数は1,500体以上。正解は八百万の神様がいるから。法政大学の青木貞茂教授の解説。日本人は八百万の神様を信じていたのでキャラクターを受け入れやすい。ご神木やおいなりさんの狐など神様が宿るものとして崇め讃えられその後扇子や茶釜など月日の経った道具にも魂が宿ると信じられるようになった。道具に魂が宿る考えは世界でも非常に珍しく、キリスト教やイスラム教のような1つの絶対的な神様を信じる宗教ではなかなか受け入れ難い考え方です。また妖怪も信じることで様々な架空の存在が生まれ地震・洪水など自然の恐ろしさは妖怪のしわざだと信じられてきた。神様と妖怪を畏れ敬う考えが日本人の様々なキャラクターを生み出す力を育んだ。江戸時代後半には土木工事の技術が進み人間が自然をコントロールできるようになり妖怪への恐れもなくなり娯楽の対象となっていった。江戸時代の「画図百鬼夜行」では天狗やぬっぺっぽうなどが恐れられていた妖怪がユーモアのあるキャラクターになった。妖怪は一大ブームになりすごろくやかるたも登場しこれが日本のキャラクタービジネスの原型だという。葛飾北斎を始めとする多くの絵師が妖怪を漫画的に描き現在の漫画表現の元ネタとなった。「ゲゲゲの鬼太郎」や「妖怪ウォッチ」など今でも受け継がれている。明治になるとキャラクターが商品のパッケージを飾るようになり戦後、洋菓子店や薬局に店頭キャラクターが並びその後キャラクターそのものが商品となる。「ひこにゃん」「くまモン」などご当地キャラが誕生しゆるキャラと呼ばれている。ゆるキャラの名付け親・みうらじゅんさんの推しキャラ3選を紹介。1つ目は所在なさげに立っていて哀愁があったという鳥取のトリピー。デザインしたのが美大の同級生だったためゆるキャラ呼ばわりして叱られた思い出もあるという。2つ目は奈良・斑鳩町のパゴちゃん。パゴダ(仏塔)と柿を合体したキャラ。3つ目は広島のブンカッキー。紅葉と牡蠣のキャラで日本人は目と口がつけば魂が宿ると思うという。