長野県でりんごの生産量は10年前に比べて約2割減っている。理由のひとつに、農家の長時間労働が挙げられるが、新しい栽培方法で労働環境を一変しようという農家が現れた。りんご農家3代目の坂下浩さんは、従来の大木と異なり、横枝を剪定してまっすぐ上に伸し、より多くの木を植えている。この方法はヨーロッパで確立された高密植栽培と呼ばれる。横枝を剪定した分、効率的にりんごを収穫できるなど多くのメリットがある。坂下さんは長時間労働という問題を抱えていたが、高密植栽培により作業効率は大幅に向上した。収穫時間はおよそ半分になった。生産量もアップした上、木も日当たりがいいため高品質の割合もアップした。坂下さんは次世代へバトンを渡せるようさらに挑戦を続ける覚悟。