11月14日は「良い年齢(とし)」と読む語呂合わせから「人生100年時代」を迎えるにあたり、自分の健康、老化、寿命について見つめ直す日。アンチエイジングの日でもある。東京大学医科学研究所・中西真教授の紹介。中西教授によると「老化は“未病”。治療が可能」という。なぜ老化するのか。仕組みのカギは細胞。全ての動物は細胞でできている。正常な細胞は分裂を繰り返す。分裂ができなくなった細胞は老化細胞となり、周りの環境に悪影響を及ぼして炎症を引き起こす。老化細胞は免疫により排除されるはずが一部が排除されず残り、加齢と共に蓄積され臓器や運動器に悪影響を及ぼし老化現象となる。老化細胞はなぜ“排除”できないのか。中西教授は2021年〜(1)ある酵素が老化細胞を生き延びさせていること(2)あるたんぱく質が老化細胞をバリアで守っていることを特定。中西教授はこれらの細胞を「流通済みの薬」で抑制できることを大発見。(1)酵素に効くのが、研究用に市販されているがん治療薬「GLS1阻害薬」。(2)たんぱく質に効くのが、がん患者に使用している「免疫療法薬」(オプジーボなど)。マウスによる実験映像を紹介。人間でいうと70歳ほどの老齢マウス。片方に薬を定期的に投与し運動能力を計ってみると通常の老齢マウスはすぐに落ちてしまったが、薬を投与したマウスはより長く乗ることができた。棒に掴まっていられる時間を比較した実験でも薬を投与した老齢のマウスの掴まっていられる時間が延びた。知っておきたい“老化クイズ”を出題。問題(1)老化について最近の研究で分かったことはどちらでしょうか。「(A)老化は生活習慣や環境などの影響が約8割」「(B)老化は遺伝子の影響が約8割」の2択。