新潟・燕市の本間さんと中継。熱中症対策との両立は大変だったのではないか。本間さんは「元々自転車を漕いでいたわけではなく、体力も筋肉もない状態で出発した。現実逃避のような形で、病気を忘れさせるようなものに集中しないとという状態で出ていった。旅の前半はほぼ記憶がない。だんだん筋肉もついてきて、いろんな人と関わってここまで来た。辛いことも楽しいこともあって良い旅だった」と話した。同じ1型糖尿病の人たちと交流して。本間さんは「1型糖尿病自体が糖尿病全体の約1割。同じ病気の人に初めて会ったという人が多かった。そういう言葉を聞くとやってきてよかったと思う」と話した。本間さんが掲げる旅の一番の目標が、糖尿病を正しく知ってほしいというもの。1型糖尿病や2型糖尿病は、原因がはっきりしないなか生活習慣に関係なく発症する。糖尿病への偏見をなくして正しい情報を知ってほしいという。インスリン注射をどうやって持ち歩いていたのか。本間さんは「主治医の先生に、各県の病院に紹介状を書いてもらって病院にかかった。インスリン注射は1か月くらいしかもたないので、病院で1か月分もらって次の病院にいき、次でまた1か月分もらう旅をしてきた」と話した。やってみて嬉しかった言葉や出会いは。本間さんは「最初に30~40人の患者さんと出会ったのは札幌。札幌で、半年前に発症した小学5年生の男の子が、笑顔で駆け寄って来てくれた。僕は発症して半年が一番きつかった。なのですごいと思っていたが、彼のお父さんが、発症してから半年間学校に行けず、久しぶりに笑った顔を見たと礼を言ってくれた。その隣でお母さんがずっと泣いていた。実際に肌で感じて、1人で孤独に自転車を漕ぐのはきつくてやめようかと思ったが、そういう子がいるなら次の県までは行こうかと思った。また次の県でそういった人たちと出会い、次の県でまではがんばろうかというのの連続。ありがとうや元気が出ると言われるが、ぼくのほうが感謝の気持ちを伝えたい」と話した。