トランプ大統領はベネズエラの不法移民を強制送還することでベネズエラ側と合意し、移送手段もベネズエラ側が提供するなど要求をのむ形となった。日本の約2.4倍という面積のベネズエラは人口約2600万人で落差979mというエンジェルフォールのあるカナイマ国立公園など国土の40％以上が自然保護区域となっている。石油埋蔵量も世界最多となる17.5％となっているが、極貧層が4分の3という情報もある。石油の発見は価格の変動が大きかったことで貧富のさが拡大していった。1999年にはチャベス前大統領が起業の国有化を勧め、価格を国が決定する状況となった。さらに、後継のマドゥロ大統領は経営素人のイエスマンに重要ポストに置くなどし経済的合理性を無視したことでチャベス政権下の5分の1まで石油の原産量が低下した背景にあると専門家の坂口安紀氏は指摘している。GDPも同様に7年で5分の1まで減少したという。対する第1次政権でトランプ政権はベネズエラで違法な選挙が行われたと主張して経済制裁を課したが、これを受けてベネズエラでは770万人以上が国を逃れ、アメリカにも60万人以上の移民が流出してきた。欧米ではマドゥロ氏を大統領として認めていないものの、マドゥロ氏側は経済制裁を介助してもらうために移民規制の受け入れをせざるを得なくなった。