中国とロシアはウクライナ侵攻後急速に関係を深めている。今年6月ウラジオストク港の共同利用が始まった。これまで税関がある吉林省や黒竜江省から最も近い港は大連だったがウラジオストクが使えることで移動距離が大幅に短縮され物流コストの削減に繋がった。ウラジオストクは元々中国の領土だったが1858年にロシアに割譲された経緯があり中国では165年ぶりに領土を奪還したと歓迎する声も上がった。共同利用の背景には欧米の経済制裁を受けているロシアの苦境があるという。中国マネーに期待したいロシアに対し中国側が交渉を有利に運んだ。中露貿易の物資の65%が満州里を通過しているとしてウクライナ侵攻以降増加の一途をたどっている。満州里は中国最大の自動車輸出窓口でロシアへの輸出額は前年の5倍に急増した。去年のロシアと中国の貿易額は過去最高を記録し今年はさらに増える見込み。