南米のベネズエラでは大統領選挙が行われてから1か月たったが選挙結果を巡る対立が続いている。選挙管理委員会は現職のマドゥロ大統領の勝利を発表したが、野党側は野党統一候補のゴンサレス氏が大差で勝利したと主張していて首都カラカスでは抗議デモが行われた。野党リーダー、コリーナ・マチャド氏は多くの支持者の前に現れ抗議デモに参加した。彼女も拘束される可能性が高いためこうした集会への参加も警戒している。デモの後、一緒にいた野党指導者の1人が当局に拘束された。野党勢力は国内外から1か月前の大統領選挙には大きな不正があったと強調している。一方、マドゥロ大統領は勝利を裏付ける開票資料の公開を渋っている。ゴンサレス氏は検察庁から出頭命令を受けているためこの集会には現れなかった。野党リーダーのコリーナ・マチャド氏はマドゥロ政権の政治的迫害を非難している。これまで多くの野党政治家やその協力者が拘束されまたは行方不明になっている。疑惑の大統領選挙から1ヶ月だが状況に変化はない。また開票結果に不正がなかったという証拠を政府は提出していない。ただラテンアメリカ諸国内に存在する左派政権の間でも考えや立場が同じでないということが判明した。マドゥロ大統領はこれまで以上に強固な政権を目指している。