朝鮮中央通信は25日、金与正氏の談話を掲載し、「岸田総理ができるだけ早い時期に、金総書記と直接会いたいとの意向を伝えてきた」と明らかにした。一方で、拉致問題については「これ以上、解決することはない」とした上で、岸田総理が拉致問題にこだわるのであれば、首脳会談の構想は「人気取りにすぎないとの評価を避けられない。政治的勇断を下すことが必要だ」と強調した。岸田総理は先月の国会答弁で金総書記との首脳会談をめぐり、「働きかけは絶えず行っている」と話しているが、与正氏の談話では岸田総理が会談の意向を伝えてきたのは別のルートだと明かしている。こうした報道を受け、国会では野党側が岸田総理に事実関係の説明を求めるも、岸田総理は「ご指摘の報道については私はまだ承知していない。拉致問題などの諸課題を解決するためにはトップの会談が重要である」と指摘した上で、「私直轄のレベルで北朝鮮に対し、様々な働きかけを行ってきている」と改めて強調した。