クレジットカードの不正利用被害額は年々増加し、昨年は過去最悪の555億円となった。カードを91万円不正利用されたことに店での会計の際に気付いた西原は、警察に相談した。警察は西原が注文の際に二次元コードを使っていたことから本物の二次元コードの上に偽物を貼って個人情報を盗むステッカー型詐欺を疑ったが、その可能性はなさそうだった。2週間前に犬を買ったというペットショップを調べようとしていると、携帯が圏外になった。警察は不正な電波を飛ばしてスマホを乗っ取る偽基地局を疑ったが、原因は水槽の水だった。携帯の電波は水分に吸収されやすく、大量の水が店全体の電波を弱らせていた。また利用者が人間かプログラムかを見分けるシステムを利用してウイルスに感染させて個人情報を盗むクリックフィックスを疑ったが、西原のパソコンはウイルスに感染してはいなかった。西原は別のカードも不正利用されたことがわかった。
			
