Z世代が選ぶトレンドランキング（23年上半期）で、流行った言葉1位が蛙化現象だった。好きだった相手に好意を持たれた途端、嫌悪感を抱くという逆転現象を指す。グリム童話の「カエルの王様」が由来で、相手に対する感情の急激な変化が描かれている。ただ、 Z世代の間で使われる蛙化現象の場合、好きな人の些細な行動から気持ちが冷めてしまうこと。大槻祐依氏はZ世代は自らの理想を基準とし、理想に満たないと時間の浪費だと判断し、早めに切り替えるという1つの説を提唱した。当該世代は時間、費用対効果を重視し、蛙化現象とは恋愛にとどまらず、時間、お金を投資するに値するかを判断する指標となっているという。働き方、キャリアの面では転職をキャリアアップ、自己実現などのポジティブなものとして捉えている。買い物となると、損をしない、無駄のない買い物体験に余念がない。
Z世代はSNSを活用し、気軽に個性、理想、価値観などを表現する。また、理想を達成するべく、プロセスをスピーディーに進める、人生を切り開こうとする力は他の世代よりも高い。失敗体験をネタとして消化することで、明るく乗り切ろうとする姿勢もあらわれているという。大槻氏はZ世代なりに物事を良くしていこうとするスタンス、発想が他の世代と相乗効果、社会をよりよくしていく原動力になることを期待した。