紛争や迫害によって故郷を追われる人々は20世紀を大きく上回り、この10年間で3倍近くに急増。ことし過去最も多い1億1千万人を超えた。人道主義に基づいて難民を保護してきた先進国では、受け入れを厳しく制限する動きが目立っている。イタリアでは滞在資格の認定を厳しくし、強制送還も可能にする法律が制定された。デンマーク政府はシリアから逃れてきた難民の一部について居住認定を取り消し、シリアに送り返す方針を打ち出した。ドイツでも10月、受け入れに反対する右派政党が地方選挙で得票を伸ばした。そして今、イギリスが難民に対して特に厳しい姿勢に転じている。