ガザ地区で戦闘が続く中でパレスチナ人への暴力事件が急増しているヨルダン川西岸について。ユダヤ系入植者とみられる黒づくめの格好をした集団がパレスチナ人の村に侵入、住宅や車などに放火する様子が捉えられている。今問題となっているのユダヤ人入植者によるパレスチナ人への暴力、国連によるとその件数はハマスによる奇襲攻撃があった去年10月7日〜今年9月まで1423件発生。そのうち140件は死傷者が出ている。「サイレントウォー」とも呼ばれるヨルダン川西岸の現場を取材。ヨルダン川西岸にあるパレスチナ人の村、ジットはユダヤ人入植者に囲まれている。高校教師のイブラヒムシッデさんは車と住宅を放火されたという。その時の様子が防犯カメラが捉えていて22歳の青年が銃で撃たれ死亡。この日イスラエルの人権団体がシッデさんの元を訪れた。人権団体の代表でユダヤ系イスラエル人のジブ・スタールさんはパレスチナ人を含むスタッフと実態調査を行っている。入植者の暴力行為を当局に告発するも起訴されることはほとんどないという。スタールさんはパレスチナ人の人権が守られることが平和につながるとして活動。そんな中起きた昨年10月7日のハマス奇襲攻撃。多くのイスラエル人に大きな傷を与えたハマスによる襲撃、スタールさん自身も大勢の親しい友人や義理の姉を失った。それでもスタールさんはこれ以上パレスチナ人との間で憎しみと暴力が広がるのを止めなければならないと考えている。