この日公開されたレーシングカーは、一般的な乗用車並みの価格を目指しているという。開発したのは、鹿沼市で自動車部品の製造を手掛ける池谷さん。池谷さんもかつてはレーサーだった。資金の問題でレーサーを志す人が減り、モータースポーツなどが衰退することを危惧して、レーシングカーをつくることに。レーサーを養成する企業やサーキットと協力した。車体カバーは樹脂製で、3Dプリンターで制作した。本業である自動車部品製造技術もフル活用。強度が高く、従来使われていたカーボン素材よりも安い、特殊な鉄を自前で加工。運転席の安全性を保ちながら、コストを10分の1にまで抑えた。最も費用がかかるエンジンには、バイクのエンジンを使用。1000ccのエンジンで、必要なパワーを確保した。試乗した若手ドライバーは、ふだん乗っているスーパーFJより何倍も楽しいかもしれない、コストが抑えられることも魅力的だなどと話した。池谷さんは、私たちはメカを作ることで夢を描き、若手ドライバーを少しでも導いてあげられたらいいなどと話した。