タイで前の首相の失職に伴ってタクシン元首相の次女・ペートンタン氏が首相に就任し閣僚ポストを巡る各党の駆け引きが活発化している。二村伸専門解説委員が「タイでは今月14日、連立与党の中核で、タクシー元首相派のタイ貢献党に所属しているセター氏が、憲法裁判所から解職命令を受け、首相の座を失った。選挙や軍事クーデターでなく憲法裁判所の命令によってポストを失った首相は2008年以降、タクシン氏の妹を含めて4人目、すべてタクシン派。司法クーデターとも呼ばれる裁判所による首相の解職や政党の解党命令は民意を軽視しているとの批判も強く、国民の政治や司法への不信が強まる結果ともなっている。東南アジアの拠点であるタイには日本の企業がおよそ6000社進出しているだけに、政治の安定を取り戻すことができるか注意深く見守る必要がありそう」と解説。