アラスカ・カナダの氷河地帯はアラスカとカナダの国境地帯で太平洋に沿った4つの自然公園が対象となっており、中心にはセント・イライアス山地があり、今回はその渓谷を川下りする。川下りする川は「タッチェンシニー川」で約10日間のキャンプを行う。ガイドはベロニカ・ポーターさんとリーナ・コインさんが務める。川下りはカナダからスタートし2つの世界遺産を横切りアルセク湖を目指す。道中が最も流れの早いエリアではガイドの指示でパドルを漕いでいく。途中で一泊し2つ目のキャンプ地に到着した。
タッチェンシニー・アルセク公園内の川沿いにはかつては先住民が暮らしていたため伝統的な土地としても認められている。川下りのルートの途中でトレッキングができる数少ない場所でもある。周囲を探索していると断崖絶壁の上にシロイワヤギが姿を表す。シロイワヤギは固有種で崖を住処にし敵から身を守っている。餌は崖に生えた草や苔で移動するさい蹄を開いて岩を掴んでいる。川岸ではヘラジカに遭遇する。ヘラジカは餌を探しにやってきており、時には川をわたって対岸に向かうこともある。川下りを再開すると川幅が広くなっている。空から見ると流れが複雑になっているのが確認される。主流が交わるとよく見られる光景となっている。また乳白色などなっている要因は氷河と関係している。氷河が生んだ堆積物で削られた岩が氷河の末端に溜まっていき川の素になる。