戦後、アメリカ軍に統治されていた奄美大島で、アメリカ人の研究者が学術調査で撮影したカラー写真が見つかった。専門家は「奄美の歴史にとって空白の時期の写真は非常に重要だ」と評価。今回見つかったのは、アメリカ軍の統治下にあった1951年から日本復帰の前の年の52年にかけて奄美大島に滞在していた文化人類学者のダグラス・ハリング氏が撮影したカラー写真およそ600枚だ。写真は現在の奄美市名瀬を中心に撮影され、着物姿の女の子や大勢の人たちでにぎわう市場、集落の五穀豊じょうや繁栄を願う祭りの一場面などが記録されている。志學館大学の原口泉教授は「当時の奄美の姿が鮮明にカラー写真で残されているのは奇跡に近い。」などと話す。見つかった写真は奄美群島が日本に復帰して70年になることし12月以降、一般への公開が予定されている。