埼玉県のあるスーパーではたまごが毎週火曜日・土曜日限定1パック税抜き99円で買える。この日に用意されたたまごの数は約2000パック。開店から約1時間で完売。JA全農たまごによると、去年4月に統計開始以来過去最高値となる1kg350円を記録。これは円安によるエサ代の高騰、光熱費の上昇などの影響もあったが、大きな理由は鳥インフルエンザの流行。6月に農林水産省が鳥インフルエンザ流行の終息を意味する「清浄化」を宣言してから徐々にたまごの価格は低下。先月はピーク時のほぼ半値となる1kg180円に。専門家は「鳥インフルエンザの防衛対策を生産者が徹底していることが一番大きな要因」と指摘。価格が下がったことである家族は「月1~2回しか買わなかったが、今月は週2回くらいは買っています」と話した。夫と7カ月の息子と3人家族。後日、自宅にお邪魔した。料理好きかつたまご好きな夫が味付けたまごを作っていた。夫は消防士。体力を必要とするためタンパク質が豊富なたまごを多い日は1日3個食べているそう。冷蔵庫にはいつもたまごを2パックほど常備しているが、エッグショック時は高くて手を出せなかったため、タンパク源は魚肉ソーセージやちくわで賄っていたという。この日の夕食のメニューはたまごを使ったチャーハン。今はたまごが安くなったのでほぼ毎日食卓に出しているそう。東京・大田区のカフェの看板メニューは「たんぽぽオムライス(900円)」。いつもLサイズのたまごを3個使っているが、高騰時は2個に減らしていたという。もう一つの名物「焼きチーズカレー(900円)」もMサイズのたまごにしていたがLサイズに変更。たまごが安くなったことで「豚肉のカツ煮(800円)」もランチメニューで復活。お店の売り上げも20%以上UP。たまごの価格に大きな影響を与える鳥インフルエンザ。農林水産省によると、今季は昨季より9割ほど減少しており、当面は安定した価格が続きそうだ。
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