ハマスとイスラエルの紛争。イスラエル側が強硬姿勢を貫く背景として、翻弄された歴史がある。第1次世界大戦ではイギリスが三枚舌外交を展開。当時中東などを支配していたオスマン帝国を混乱させる狙いから、アラブ人に対し反乱を促した。戦後”アラブ人の独立”を約束したという。さらにユダヤ人に対しては財閥から戦争資金を得る狙いで、戦後パレスチナでの国家建設を認めることに。さらに連合国に対しては戦後、オスマン帝国の領土を3分割して自分たちが統治するとした。しかしアラブ人の独立とユダヤ人の国家建設は矛盾する話となり、これが両者の対立が続く要因となった。さらにもう1つ迫害の歴史が背景にある。紀元前1世紀頃、イスラエル一体はローマ帝国に支配されていた。ユダヤ人は世界中に散らばっていったが、中世にイエスを十字架にかけたという偏見などから迫害を受ける事態に。さらに1800年代後半異端分子とみなされる。そこでユダヤ人はシオニズム運動を起こし、自分たちの手で国家建設しようという機運が高まっていく。
しかし当時イスラエル一体はオスマン帝国に支配されていたため、ユダヤ人は国家建設の候補地を探すことに。そこで候補地となったのがパタゴニアだった。面積は日本の約3倍で、平原や山岳地帯などがある自然豊かな土地である。広大な土地があり住民が多くないことから候補にあがったと専門家は言う。また同様の理由からアフリカのウガンダなども候補地と挙がったが、ユダヤ人の意見はまとまらなかった。そしてその後第2次世界大戦でも、ユダヤ人は迫害を受けることに。イスラエルのユダヤ人はこうした翻弄や迫害を経て建国されたことがあるため、国民の安全を揺るがす事態にはどんなことにも強硬姿勢で臨むという。