来月、映画「ビヨンド・ユートピア 脱北」が公開される。実際の脱北の様子を携帯電話や隠しカメラで撮影した。再現シーンは一切なし。当事者視点の過酷な脱北のリアルを伝えている。脱北者は中国に出て、ベトナム、ラオス、タイへと南下し、そこから韓国へ移動した。総移動距離は1万2000kmに及ぶ。リ・ソヨン氏の息子は中国から北朝鮮へ送還され、現在政治犯収容所に収監中。ソヨン氏は、息子が収監される14号収容所はとても過酷な場所だと語り、勇気を出して今回映画に出演することを決めたと話した。映画では脱北を手助けするブローカーを頼る様子も描かれる。ブローカーの多くは金銭目的で、脱北は産業化している実態もある。ソヨン氏は、北朝鮮はナチス収容所よりもひどい監獄だと主張し、「金正恩は独裁者で悪魔」と述べた。脱北者が金正恩氏を賛美する姿も映像に残っている。