アメリカ・ホワイトハウスのレビット報道官は、アメリカの輸出品に高い関税をかけている国の1つとして日本を挙げ、「コメに700%の関税を課している」と批判した。会見でカナダから輸入される鉄鋼製品とアルミニウムへの関税について説明したレビット報道官。各国がどれくらい関税を課しているのか分かる便利なチャートだとして紙を取り出した。この紙にはEUやインドと並び、日本が牛肉、乳製品、コメに課している関税が例として示されていた。日本はアメリカからコメを輸入する際、「ミニマムアクセス」という制度に基づき、一定量については政府が関税をかけずに義務的に輸入する枠を設けているが、この枠外で輸入する場合は国産のコメの価格に影響を与えないよう1キロ当たり341円の高い関税をかけて事実上、輸入を制限している。これについて農林水産省は、2001年以降のWTOの貿易自由化の交渉で当時のコメの国際価格に基づいて税率に換算すれば778%になるとしていた。レビット報道官の発言について林官房長官は「米側と意思疎通を図っていきたい」と述べた。