エンゼルス時代、チームの14連敗を救った大谷翔平。その舞台裏に迫る。2022年、レッドソックスとの一戦に大谷は投打同時出場で先発。エンジェルスは前日を終えた時点で、球団史上最悪の14連敗を喫していた。大谷のリアル二刀流の才能を開花させた恩師であるマッドン監督はその責任を取らされて退任。だからこそ大谷は誰よりも燃えていた。立ち上がりの一球について、バッテリーを組んでいたスタッシー捕手は気迫を感じたと話す。最速は162.5キロ。4回まで無失点に抑えた。両チーム無得点のまま5回。ピンチの場面で犠牲フライを打たれ先制を許す。そのウラ、大谷はHRを放った。感情を爆発させたが、それも一瞬のことだった。マウンドに戻った大谷はその後リードを守ったまま7回を投げきり、エンジェルスが勝利した。大谷はチームの連敗を止める救世主となった。恩師であるマッドン元監督は過去に「ショウヘイは自らの二刀流の活躍がチームの勝利につながることを理解している。ただ、当たり前だと思ってはいけない。ショウヘイにしかできないことだ」といった言葉を残している。