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「ラ・シルフィード」 のテレビ露出情報

ウクライナ国立歌劇場はロシアによる軍事侵攻の2カ月後には公演を再開していた。国立バレエ芸術監督を務めるのが寺田宜弘氏で、「外国人だからこそ、今このウクライナの芸術を守ることができる」と語る。5月、ニキータを始めとしたプリンシパルはオランダ・アムステルダムへと赴き、振付家のアレクセイ・ラトマンスキー氏と対面した。同氏はロシアによる軍事侵攻の直後、ロシアを離れた。ニキータによると、ウクライナの今のバレエは政治とは切り離せず、「本当は踊ることそのものに喜びを見出したい」という。体が硬いのが難点で、柔軟のトレーニングには人一倍時間を割いていた。
ラトマンスキー氏はソ連で生活し、ソ連崩壊を経験。声を上げ続けることを重視する同氏はニキータらプリンシパルたちに「それぞれに自分だけの物語がある」、「自分のすべてを背負って踊るんだ」と伝えた。ダニールは多くの同僚と死別し、カテリーナは我が子に敵は誰かを教えている。ニキータ一家はドネツクで生活していたが、2014年に軍事衝突が起きた。母のオレーナは「ウクライナもロシアもなく、互いを認め合ってきた。この懐の深さこそ、ウクライナの尊厳だと思っていたのに」と振り返った。一家はキーウで生活するなか、ロシアによる軍事侵攻が始まった。ニキータは「今は誰もが当事者」と語った。
新作の公演が近づくなか、ウクライナの徴兵制により、歌劇場では裏方の人材不足が深刻化。また、「私が経験してきた戦争を伝えたい」というニキータだが、酷使した体は悲鳴を上げていた。6月22日、「Wartime Elegy」の初演を迎えた。この頃、歌劇場に60人分の召集令状が届いた。世論調査が行われたところ、ドネツクなど東部2州はロシアの占領下とし、ウクライナが南部2州の支配権を取り戻してNATOなどに加盟という、戦争終結へのシナリオを受け入れる国民は半数以上にのぼった。

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