「ジークフリート牧歌」の音楽(指揮:円光寺雅彦、管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団)と共に、作曲したワーグナーの生い立ちや生まれ育ったルツェルンの街を紹介。「ニュルンベルクのマイスタージンガー」を完成させるなど、作曲家としても充実期を迎えたワーグナー。1969年、妻コジマとの間に男の子が生まれる。56歳にして初めて息子を授かったことから、感謝をこめて妻に曲を作った。コジマの誕生日でもあるクリスマスの朝、美しい音楽で目を覚ましたコジマが寝室を出ると、ワーグナーと楽団が演奏をしていた。妻を驚かすために秘かに練習を重ねた上での初演だった。後にこの曲は息子の名前にちなんで「ジークフリート牧歌」と名付けられたのである。