今、米国では日本の音楽の人気が高まっていて、新たなビジネスの動きが出てきている。去年、NHK紅白歌合戦の会場を沸かせた4人組ユニット・新しい学校のリーダーズは、ロサンゼルスで新曲を披露した。これまで日本で活動してきたJ−POPのアーティストたちが、続々と米国に進出。新しいファンの獲得に力を入れている。米国でJ−POP人気が高まっている背景には、音楽配信サービスの急速な普及がある。米国でJ−POPの曲が再生された回数は、去年はおよそ16億7000万回、3年で倍以上に伸び、マーケットが拡大し続けている（調査会社ルミネイト調べ）。コンテンツを手がける日本企業も、米国でビジネスを強化させている。ある企業は、ロサンゼルスに拠点を立ち上げた。ねらいは音楽とアニメの連動。長年扱ってきた日本のキラーコンテンツを効果的に活用し、米国市場で勝負をかけようという戦略。
さらに、所属するミュージシャンの活動の場を広げることも見据えている。先月、ロサンゼルスでレコーディングを行ったシンガーソングライターのeillさん。3年前にメジャーデビューし、SNSを通じ韓国などにもファンが多い。所属する会社が米国に拠点を置いたことは、創作活動の幅を広げることにつながると考えている。アーティストの意識や活動のスタイルも変わる中、積極的なサポートで創作意欲を活性化させ、新たなコンテンツを生み出したいとこの会社では考えている。