シュラフ石田さんは、恋人が今まで一度もいたことがないという。自分のことが1番好きだとのこと。リュックひとつでいろんな人の家に泊まって暮らしているという。「今晩泊めてください」とボードを出して、駅前で泊めてくれる人を探す。3年くらいこんな暮らしを続けているとのこと。泊めてくれる人がみつかった。泊めてくれるカナトさんは、音楽の専門学校に行っているとのこと。夕食を石田さんと一緒に食べるカナトさん。石田さんはコンビニの野菜とカップ麺を食べる。お風呂にも入り、ドライヤーも借りる石田さん。シュラフで眠る石田さん。夜が明け日曜日だった。石田さんは、身支度して、去っていく。
1991年、サラリーマンの父のもと、千葉に生まれた。高校の頃までは、自分を主張するのが苦手なタイプだったそうだ。地元の大学受験に失敗し、1浪して佐賀大学へ。それまでの反動か、在学中は女装アイドルとして活動した時期もある。とにかく目立ってみたかったと、本人は言う。卒業後に入社した会社でコンビニ店長を2年間勤め、28歳で退職。以来、赤の他人の家を泊まり歩く日々を送るようになった。しがらみのない出会いは一期一会。自分が一番自分らしくいられるから。それが最大の理由。旅が好きだったこともあり、気の向くままに全国を巡って、記録をYouTubeにアップしている。
2022年の大晦日は、大阪にいた。体調を崩したりした時以外、滅多に実家には帰らない。さすがに今夜は無理だろうと思ったら、吉田さんが泊めてくれるそう。福祉の仕事で、副業でカメラマンをしているという。例によって、相手の事情に耳を傾ける。石田さんは、年越しそばまで食べる気だった。泊めてくれる人の多くは一人暮らしの男性だが、稀に女性やご夫婦もいるそうだ。部屋の主は、わざわざ自転車をとばして買い出しに。こうした日々で石田さんが恐怖を感じたのは、今までで2度だけ。相手の女性がハサミを握りしめた時は家から逃げ出し、男性に体を触られた時ははっきり断ったのだとか。すっかりくつろいでいる。吉田さんが帰ってきてご飯を作って食べた。吉田さんは、寂しさを埋めてくれる人が欲しかったから声をかけたようだ。一方の石田さんは聞き役に徹する。年越しは、関西らしくにしんそば。お相手にとっては、精一杯のおもてなしだったに違いない。でも、石田さんは翌日お昼までごちそうになったのに、わりと淡々としていた。出会いにも別れにも過剰な思いは抱かない。それが旅の流儀なのかもしれない。
1991年、サラリーマンの父のもと、千葉に生まれた。高校の頃までは、自分を主張するのが苦手なタイプだったそうだ。地元の大学受験に失敗し、1浪して佐賀大学へ。それまでの反動か、在学中は女装アイドルとして活動した時期もある。とにかく目立ってみたかったと、本人は言う。卒業後に入社した会社でコンビニ店長を2年間勤め、28歳で退職。以来、赤の他人の家を泊まり歩く日々を送るようになった。しがらみのない出会いは一期一会。自分が一番自分らしくいられるから。それが最大の理由。旅が好きだったこともあり、気の向くままに全国を巡って、記録をYouTubeにアップしている。
2022年の大晦日は、大阪にいた。体調を崩したりした時以外、滅多に実家には帰らない。さすがに今夜は無理だろうと思ったら、吉田さんが泊めてくれるそう。福祉の仕事で、副業でカメラマンをしているという。例によって、相手の事情に耳を傾ける。石田さんは、年越しそばまで食べる気だった。泊めてくれる人の多くは一人暮らしの男性だが、稀に女性やご夫婦もいるそうだ。部屋の主は、わざわざ自転車をとばして買い出しに。こうした日々で石田さんが恐怖を感じたのは、今までで2度だけ。相手の女性がハサミを握りしめた時は家から逃げ出し、男性に体を触られた時ははっきり断ったのだとか。すっかりくつろいでいる。吉田さんが帰ってきてご飯を作って食べた。吉田さんは、寂しさを埋めてくれる人が欲しかったから声をかけたようだ。一方の石田さんは聞き役に徹する。年越しは、関西らしくにしんそば。お相手にとっては、精一杯のおもてなしだったに違いない。でも、石田さんは翌日お昼までごちそうになったのに、わりと淡々としていた。出会いにも別れにも過剰な思いは抱かない。それが旅の流儀なのかもしれない。