物価高で学生生活も苦労が多い昨今、安い・経済的と大人気なのが学生寮。東京・亀有で知恵と人情で値上げに対抗するのが中川学生センター稲村。家賃はひと月5万700円から。常磐線沿線の大学や都内の進学校に通う中学生45人が暮らしている。学生寮で母親代わりをするのが稲村克子さん。人呼んで「お節介すぎる寮母さん」。午前5時半、朝食の準備で大忙し。食事は食べ放題。学生が朝食をとる中、おせっかいすぎる寮母さんは、朝が弱い学生を起こして回っていた。部屋の汚い学生には定期的にお掃除のサービスも。更にギリギリまで寝てた学生のために、巨大おにぎりや具材たっぷりのサンドイッチを準備。この物価高の中、食費はどうしているのか。午後2時、夕食に向けて冷蔵庫の中をチェックするのは寮母の弟、料理長の蔵之さん。本場で修業を積んだ元フレンチシェフ。食事は食べ放題で月1万6900円。1食当たり384円で収めなければならない。メニューを考えずにスーパーに行き、特売品を見てからその日の献立を決めることで大幅に食材費を下げることができるという。夕食が終わっても寮母さんのおせっかいは続く。うどん、飲み物、フルーツを持って体調不良の学生の部屋まで届けた。午前5時半からスタートし、全ての仕事を終えたのは午後9時前だった。